環境触媒化学特論I(第12回/2022年7月7日)感想/質問/回答《15人出席・34人メール送信》
「光触媒がわかれば化学がわかる・化学がわかれば光触媒がわかる」と大胆なテーマでやる環境触媒化学特論I(おそらく環境物質科学専攻開講講義のうちで「化学」がはいっている2つのうちの1つ(もうひとつは「環境触媒化学特論II」))の最終年度の講義を受講していただきありがとうございました.光触媒だけではなく,化学の根幹である熱力学と速度論(動力学)のエッセンスをすこしでも伝えられたかなと思っています.おおくの受講生にとって「キラーカード」ということばが印象にのこったようです.「研究とはじぶんの主張に対するキラーカードをつぶすこと」というのはある意味で真理です.なお,「キラーカード」というのはわたしの造語で,論理学では「反証(contrary (counter) evidance)」であることをおわすれなく.では,みなさんがいい修士論文を完成されることを祈っています.
《Alarm Clock》 In this class, we learned about BWO photocatalysts, the formation mechanism of flaky spheres, chemical reactions before and after HT, the activity of BWO/WO3/TiO2 photocatalysts, the configuration of crystal unit cells, and methods for analyzing multivariate. Multivariate analysis methods have only been superficially understood before, and this class made my understanding of them a little deeper.(Who are "we"?)
《ぶぁーふぁ》 同じ確率で分子が拡散していても,大きい格子の方が粒子がいる確率が多くなるというのがunit cell の大きさにも関連していて,一個のphotonの入る確率が多いほうがいい.ミラー指数が久しぶりすぎて平行移動する頭が足りなかった.(あ,説明が不足していました.あの格子は結晶格子ではなくて,粒子をあらわしています.じゅうぶんな量の懸濁液なら,入射した光が容器を通過することはなく,すべて粒子に吸収されるとかんがえることができます.つまり,入射方向に垂直な面でかんがえれば,その平面にはいった光子はすべてどれかの粒子に吸収されるということです)
《Sihao》 Thanks for today's class. Because of my research, I need to prepare kinds of crystals, then test their structures. But I don't know basic acknowledges of crystal structure, today I got many imorptant points which can help me have deeper understanding of crystals, Thank you very much.(A problem is all the solids are composed of not only cryatalline phase(s) but also amorphous phases.) ▼What kind of woman is suitable for marriage? ▲I don't understand the meaning of "suitable" and therefore I cannot answer. Anyway marriage might not be judged by suitability.
《みらーしすう》 ユニットセルを探すのはパズルみたいで楽しかった.ミラー指数は平行移動させる考え方を忘れていた.(まぁ一種のパズルですけど..)
《Sean》 In today's lecture, professor introduced several photo-catalysts and and working mechanism, and Miller index was mentioned in last part, which I learned in senior year in college(even though you mentioned that in Japan high school students already know it, I am kind of jealous).(Miller is a name and should be capitalized.) ▼The question I have is that why in the light intensity vs reaction rate graph the reaction rate of WO3 with Pt have a flat slope in the middle but not go steeper directly in higher intensity? Your explanation explains the phenomenon, but I would like to know why it happens here. ▲At that intensity, the rate ofoxygen diffusion to the surface of platinum may limit the rate, i.e., diffusion-limited process. At the higher intensity, tungusten(VI) oxide becomes possible to drive four-electron process with the aid of platinum.
《唐澤 貴洋》 Today I learned the hollow structure of FB-BWO photocatalysts and analyzed the band gap structure. I also knew the WO3 with/without Pt adulteration shows different reaction curves and their possible reaction mechanism in O2 and air. It is a little bit difficult to judge unit cell and judge Miller index of a certain surface.(Unit cell and Miller index problems are the fundamentals of solid-material studies.)
《ディアボロボルボロクルペッカ》 指を使った覚え方分かりやすかっです.(さよか....でも,右手だったか,左手だったかおぼえてますか)
《New bee》 Today's lecture is about BWO photocatalysts, and professor introduced some physical properties used for analysis, that is helpful and some of them I have not used yet.(Then, what will you do for your study?)
《Aditya》 Today's lecture refreshed me again about crystal structure basics I learned during my bachelor's. I am sorry sensei, I know about the Miller index but I have a bad spatial imaginary so I need a longer time to figure out the Miller index of some plane.(You should do that.)
《そーめん》 ユニットセルやミラー指数など想像力を問われる問題が多く難しかった.(「想像力」というより,ちゃんと理解しているのかどうかが問われています)
《Sさん》 unit cellを探す時や,ミラー指数を求める時に忘れていたことが多く,難しく感じてしまった.(さよかーーー.で,どうしましたか)
《天蓬》 Learned the formation mechanism of BWO photocatalysts, flake spheres. Let me have a deeper understanding of the crystal structure . Molecules diffuse with the same probability, particles appear in a larger lattice with a higher probability, which is related to the size of the unit cell . Thank you teacher for teaching me a lot.(I am sorry for not sufficient interpretation of the size effect on photoabsorption. I will interpret again in the next lecture.)
《コリ栗の島8.0》 When I used Jade to analyze XRD data before, I only used the Miller index as a code name, and never thought about the more detailed content seriously.(I don't understand that you did study not seriously.) ▼I learned something very interesting today, will the next lesson be about crystal systems or something like that? ▲Probably yes.
《れい》 床のレンガの配置を結晶構造として捉えるのは斬新でした.(そうかなぁ...斬新ねぇ) ▼今実験で再結晶をしています.再結晶のコツはありますか. ▲再結晶の容器をみつめないことです.はずかしがって結晶化しませんから.再結晶しているのを忘れているくらいが適当です.
《NT-D》 ミラー指数のミラーにlが6個も入っているとは知りませんでした.(せやろ)
《原付で50 km/hくん》 昔から図形や立体を脳みそで考えるのが苦手なのでユニットセルを探す問題が難しかった(さよかーーー)
《しそ》 unit cellを見つけるのが難しかった.4枚目と5枚目のタイルの写真は特に難しくて全然見つけられませんでした.平行移動させるというのもパッと思いつきませんでした・・・.(でも,周期構造はわかるから,サイズはだいたいわかるはず)
《ヌメロン》 正孔ができた粒子の大きさが違ったら,同じ確率で電子が入った場合2個以上の電子が入ったときの活性が異なることがわかった.(はい,まぁだいたいそんなところです) ▼大は小を兼ねるということで,どの光触媒反応でも電子が入りやすいものを使うというのはダメでしょうか. ▲というと,どんな粒子が電子がはいりやすいですか.
《K》 1電子だけだとサイズによる違いがそれほどないが2電子だと粒子サイズが大きい方が面積が大きく,2個目の電子が入る確率が高くなって有利になるので,粒子サイズもとても重要な要素の一つだとわかりました.(面積というのは,光の入射報告に垂直な断面積です)
《の》 単位格子の話が面白かった.レンガ一つがユニットだと思ったが,頂点をつないで数えるというのは,確かにより正確に測れるなと思った.(正確というか...単位格子のすべての頂点には原子(またはイオン)があるというのが原則なので..)
《流し満貫》 ユニットセルの見つけ出し方が難しかったです.(それは,たぶん周期構造ということを理解していないからです)
《瓜》 懸濁液の水熱合成において135分後ではフレーク,140分後ではフレークボールが生成されるというデータを見て,5分間隔のサンプリングをしていることに驚きました.水熱合成は10時間要するとのことでしたので,自分だったら1時間毎のサンプリングで満足してしまいそうです.緻密なデータ採取の大切さを改めて感じることができました.単位格子の軸の3成分(x, y, z)の振り方にルールがあることを初めて知りました.いままで見てきた参考文献は高さ方向がzで紙面から飛び出る方向に関してはxであることが多いものの,ものによってはyであることもありました.結晶格子という概念を習った時から疑問に思い続けていたので,右手と3成分の対応から正しい軸の振り方を覚えようと思います.(いやいや,はじめは1時間間隔くらいでやって,変化が大きいところを細かくし,さいごに130分後と140分後ではまったく様子がちがうから,その間をやってみるというのは実験化学の常道です)
《12人っ子政策》 XRD分析をする機会が多いので勉強になりました.(せやろ)
《亮平》 ユニットセルの概念が分からなかったです.(あれ...高校の「化学」ででてきますけど..)
《黒猫ヤマト》 粒子のサイズが変わることで,2つ目のフォトンが入るところから大きな違いが発生していたが,粒子径と活性に関係があることに驚いた.TiO2とFBでフォトンを1つもつか2つもつかで大きく活性の上がり方とかが変わるように,もし3つのフォトンを必要とする触媒があれば,さらに粒子径で大きく活性が変わってくるのかなと思った.(そうなんだけど,奇数個の電子移動ではラジカルができてしまって不安定なので,2つのつぎは4つです.そしてその依存性は4次,つまり強度が2倍になったら,速度は16倍になります)
《ぺーう》 レンガの配置で結晶構造のユニットを見つけるのは面白かった.街でレンガを見つけたら,ユニットを探してしまうかもしれない.(それが,「ふつう」の研究者です.チョークをもって歩くことをおすすめします)
《けろっぴ》 多電子移動を必要とする反応では光触媒の正孔が大きいほうが良い方が早く反応することは盲点でした.ミラー指数をだいぶ忘れていたのでしっかりと復習します.(「正孔」が大きいとかちいさいとかはありません...説明がわるかったかなぁ)
《kanako》 ミラー指数を初めて知ったのですが,切断面によって異なるミラー指数の求め方について学ぶことができました.(【本文2行めは電子メールアドレスです】そうなんだ...ミラー指数は大学の化学ではでてくるでしょう..)
《マクフライ》 たった5分の間に一気にフレークボールができる様子が見てとれて面白いと思いました.液滴のHWOとBOxが反応してビスマスタングステートの殻ができるので中空になることが分かりました.(その5分のショットをとるために,おそらく2週間くらいかかっていると思います.わたしじゃなくて,大学院生が)
《zheng》 白金のような助触媒が増えると速度が上がるが多すぎると下がること.単位格子,ミラー指数に関する復習.強度を上げれば白金なしでも酸化タングステン上で4電子還元が起こるという仮説に納得しました.(せやろ) ▼これを証明する方法はありますか. ▲厳密な意味で自然科学には「証明」はないのですが,とくにこの問題は実験的にサポートするのはむずかしいです.まだ,いいアイデアがでてきません.
《Planet》 実験から得られたデータを様々な観点から解析する方法の一例がわかりました.単位格子やミラー指数の考え方を久々に復習しましたが,忘れている部分が多かったので再度学習し治し[ママ]たいです.(で,学習しなおしましたか)

《nick name 札幌少年》 今日の授業で先生は光触媒の種類を紹介しました.今日の授業で先生は光触媒の種類を紹介しました.私が最近やっている遷移金属関連の触媒反応でも,ギャップバンド[ママ]と電子正孔に関する議論が多く,共通していると思います.(なんかちょっとずつちがうなぁ)
《Red》 Dividing the unit cell is a bit difficult, it’s hard to see at first, but it’s much easier to find vertices and draw right angles. And I also remember to look at the crystal structure as a whole and not just one unit.(That's a fundamental aspect fo understand solid materials.)
《Kenny》 I learned the crystal structure and something about unit cell. The lattice allows us to understand the property and in some cases, we can deduce the length of the atoms by it. But I think it is a little difficult to understand.(【The Lecture code is "pc20220707".】If so, study by yourself.)