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今日は2024年5月17日(金) 
■ 2024年5月16日・《777》スズラン 1  0
この季節の札幌はライラックが有名で,さっぽろライラックまつり(5月26日まで)も開催されるし,あちこちの街路樹に花がつくが,花としてはスズランも季節で,街路樹の植えこみで白い花がさく.ちなみに札幌市の「市の花」がスズラン.イメージは北二条西12丁目の歩道にあったもの.札幌にきてはじめて知ったのだが,スズランには毒があって,スズランをさした花ビンの水をのんだこどもが死亡した例があるとか.でも,なんで毒性をもつのか...ぐぐって「植物はなぜ毒があるのか 草・木・花のしたたかな生存戦略」という本をおもわず発注.《きょうはトリプルセブンの日》
■ 2024年5月15日・《776》「パソコン・インターネット用語の誤用辞典」ななめ読み 1  0
ワークスペースの本だなにあった本郷隼人・音波哲「パソコン・インターネット用語の誤用辞典」(秀和システム/2001)を見つけてななめ読み.20年以上まえの本で,「SCSI(small computer system interface)」(24ページ)や「FEP(front-end processor)」(28ページ),MS-DOS(28ページ)なんて用語は20年のあいだに消え去った.あと20年もたてば,「HDD(hard-disk drive)」なんて用語も消えるだろう(そもそもなんで「hard」なのかをしるひとはすくない=「FD(floppy disk)」が前提).はじめて知ったのは「blind touch」が和製英語で「touch typing」がほんとうの英語ということ.ただこの本では,「blindといっても実際には画面で確認している」としているが,それは誤解で「blind touch」はタイプライターの時代からあり,右はしにきたら「チーン」となるようになっていたので,印字は見ないのがほんとうの「touch typing」.
■ 2024年5月14日・《775》遠近と中近 2  0
めがねを新調...といっても,以前つかっていためがね(中近[2016年11月から2021年1月まで使用]と遠近[フレームは大昔にホノルルで購入])フレームのレンズをいれかえ.右目の近視がすすみ,両眼の遠視がすすんだため,もとの中近はちかくが見づらいが,とおくがみえるようになって,運転もできるようになっていた(遠近はどちらも見えず).そこで,2種類のレンズをいれかえ.遠近の方は,屋外使用がおおいので調光レンズ.これでようやくデスクワークのときにめがねをはずす必要がなくなった.やれやれ.
■ 2024年5月13日・《774》海外技術情報 1  0
昨日紹介した「化学工業資料 第二十巻(昭和二十七年)」なる合本には各号の巻末に「海外技術情報」なるものが掲載されていて興味ぶかいものがある.たとえば「ガラスで出来た紙(米國)」(第2号52ページ)には,アメリカのNational Bureau of Standardが,「細かいガラス繊維を水を混ぜ,半商業的規模の抄紙機」をつかって(いまでいうところの)ガラス繊維紙を作成や,「空気中の微量炭酸ガスの分析」(第5号48ページ)では熱電対をつかった光熱分析の例,「微量粘度計」(第6号53ページ)には,恒温槽にいれた細管に試料をいれ,傾けて流出させるときに,2つの目盛間を液面が通過する時間から粘度を測定できると.3つめはわからないが,まえの2つは1950年代にみいだされたものが現在にもうけつがれている.
■ 2024年5月12日・《773》凡眼打明話 1  2
ワークスペースの本棚に「化学工業資料 第二十巻(昭和二十七年)」なる合本.おそらくもともとは北大工学部の応用化学講座のものでそれが北大附属図書館に移管され,北大教員に送られた「廃棄されるが入り用か」なるメールで手をあげ,研究室で保管していたものを退職後に譲りうけたもの.東京工業試験所(現産業技術総合研究所)が年6冊発行していたものの第20巻分6冊をまとめたもの.標題(おそらく「ぼんがんうちあけばなし」)の記事は元所員の田中弘氏によるもので,第4号(1ページ)と「続」が第5号(1ページ)に掲載されている.正遍はアンモニア合成,続編はアルミナ調製に関するもので,いずれも理論的な考察のもとに編みだした手法が工業化に際してつかわれなかったというもの.たしかに,日本化学会発行の工業化学雑誌32巻2号の「昭和三年本邦工業化學の研究業績概要」の両方の業績が紹介されている.この手の一種のエッセーがだいじなのではないか.
■ 2024年5月11日・《772》ブラジルナッツ効果 2  0
逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)による粉体試料の分析の相談があって,「この方法は粉末試料の不均一性に敏感なのでよく『まぜて』から送ってください」ということで,「ミックスナッツのビンをふると大きな粒子が上にくるでしょ」と説明したのだが,実際の例があるかとググったら,なんとその現象には「ブラジルナッツ効果」(あるいはシリアルでも同様のことがおこるので「ミューズリー効果」とも)というなまえがついていたのであった.なんとなく説明はわかるけど,結局のところ,各粒子が集合したときの「嵩(かさ)密度」によってきまっているといえるのではないか.ちなみに,そのWikipediaには動画も.そして,この「ブラジルナッツ効果」は高校生の研究テーマの定番なのであった.
■ 2024年5月10日・《771》小講座制 7  0
昨日の毎日新聞1面トップ記事の見出しは「北大教員追い出し部屋(その1)」.1996年から2年あまり在籍したことのある北大理学研究院化学部門で,教授と准教授,助教からなる講座の教授が転出あるいは定年退職したあとにのこった准教授が,あらたに着任した教授から大学院生の指導をはずされ,居室もデスクワークのみにかぎられたせまい部屋に移動させられた状況にあり,大学にうったえでたと.記事の論調は,このような「小講座制」の弊害であるとしているが,ほんとうのところは,前任の教授が,助教授や助教に「それぞれのしごと」といえるような研究ではなく,じぶんの「手下」としてつかったために,スタッフが異動できなかったということかと.もうすこしいえば,「転出できるスタッフをみつけて育てる」という責任をはたさなかった.反省ともいえるが...
■ 2024年5月9日・《770》マタイ効果 1  0
昨日の「きょうの論文」には,引用数トップ2がはいっているため,5報の論文の平均引用数が380回超.1位の「AMO・1997」と2位の「P25JP・2010」はさいきん引用数がふえてきた...のは,たぶん「論文引用の『マタイ効果』」,つまり引用されているのをみて,べつのひとが引用するようになるという現象.500回以上引用されている解説「ZJP・2010」もおなじ.ちなみに「マタイ効果」とは,聖書の「持っている人は与えられて,いよいよ豊かになるが,持っていない人は持っているものまで取り上げられるだろう」から.研究資金もおなじといえる.
■ 2024年5月8日・《769》Bullet 3  0
論文等発表のページでは引用数も表示できるように設定しているが,引用数データはマニュアルで更新する必要があり,Web of Scienceで関連する著者名で表示させたリストをExcelファイルとしてダウンロードし,先頭行に項目名の行をつけたものをDreamweaverからテキストファイルに変換してアップロードするのだが...依然文字コードがEUCなのでDreamweaverが文字コード変換できないトラブル発生.おそらくWoSの仕様がかわっったためで,ある論文のタイトルにEUCに変換できない「•」(「bullet」というらしい・EUCコードにはないがHTMLで表示させることは可能)がはいっていたことが原因と判明.さっそくこれを文字登録して今後はチェックすることに...はやくUTF-8にしないと.イメージはこちらから.
■ 2024年5月7日・《768》山火事 2  0
科学2024年5月号の「科学通信:山火事のダイナミクス−気候変動と社会との関連性(森章)」によれば,ほんらい山火事は自然発生するもので,樹木の再生とそれにともなう草原の復活によって植物と動物ともに恩恵をうけているとのこと.人間社会が森林火災に影響をあたえる要因としては,地球温暖化が思い浮かぶが,それとはべつに,人間社会を維持するために「山火事を人為的に抑制する」ことによって,ほんらいは山火事で燃えてしまうはずの樹木や枝葉がもえずにのこって「燃料」として過剰に蓄積してしまい,いったん山火事がおきると消火できないくらい大規模化することも理由としてあげられると(401ページ).ということは「環境をまもる」ためには「山火事を消さないこと」という選択肢を考慮する必要があるということ.イメージはこちらから.
■ 2024年5月6日・《767》片づけ 3  0
2003年のきょうの記事は,その年の3月で定年退職された佐藤真理先生がつかわれていた研究室(理学部本館の仮ずまい)の片づけ.かんがえてみれば,京都大学で助手だったときに,所属する鍵谷研究室の「物置き」になっていた部屋の片づけからはじまり,1998年に触媒化学研究センターに研究室をもったときは,その年の3月に退職された早川和延先生の研究室がわりあてられて片づけ.その後,定年退職された荒又明子先生や能登谷玲子先生の研究室も片づけ.結局じぶんが退職することになったときは,すべて片づけて「まっさら」に.となると,じぶんの人生の片づけもじぶんですることになりそう.イメージは「片づけ」で入手したものたちの一部.
■ 2024年5月5日・《766》ゴルフの日 1  0
きょうは今シーズンすでに5回めのラウンド.どうやらイップスでスコアはさんざんだが,回数だけはこなしている.それはともかく,むかしなんどかプレーしたサンディエゴのゴルフ場から頻繁にメールがきていて(配信停止を試みるも変化がないのであきらめた),先日のメールでは,5月8日は「National Golf Day」だとか.その由来をとおもってググってみたら「由来は不明」と.あれ,このサイトでは,毎年「5月10日」になってるやんか.National Golf Industry Coalitionのページでは,2024年5月8〜10日だそう.日本には「golf day」はなくて,5月28日が「ゴルフ記念日」とか.
■ 2024年5月4日・《765》コロナ禍 2  0
コロナ禍がはじまった2020年のいまごろは,連休あけからの大学院(環境科学院)の講義開始にあわせて形態を模索中.Zoomのことを知らず,ビデオカメラで撮影して講義のウェブページで配信しようと,大容量のSDカードをまとめ買いしていたが,Zoomならそんな必要もないことが判明して,ビデオカメラもSDカードも「用なし」に.中国の共同研究者から大量のマスクが送られてきて,メンバーに配布.2021年には,2020年に中止になっていた公開講座(もちろんオンライン開催)のパンフレットのための原稿を制作.ちなみに2021年5月には北海道の新規感染者数が全国一に.2022年には対面での行事が急速に復活したものの,マスク着用が必須条件(イメージは滝川高校での講演会後のあつまり).2023年にはもうコロナ禍関連の話題はほとんどなくなったが,逆にいえば「コロナ禍で『えられた』ことは何だった」の検証はなかったともいえる.もったいないはなし.
■ 2024年5月3日・《764》バルコニーのデッキチェア 1  0
冬のあいだ「ほったらかし」にしていたワークスペースのバルコニー.外気温もあがってきたので,床をモップがけし,網戸をふき,たたんでおいたデッキチェアをきれいにぬぐって,今季の「バルコニーびらき」.すわってみると景色は昨年とはおおきくかわった.とくに北五条西14丁目の北東角の更地(もともと華龍があったところ)にマンション建設中で,北五条通の車が見えなくなり,見えるところはほぼぜんぶビルに.いまは,マンション建設現場のコンクリート工事なので騒音があるが,建ってしまえば,北五条通のくるまの音がない分,まえよりしずかになるか...保育園の嬌声がなければ.《イメージは昨年の「バルコニーびらき」(2023年5月5日)のもの》
■ 2024年5月2日・《763》きょうから冷房 1  0
逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)測定装置のBK1,BK2とBK3の3台を同時に運転しても,きのうまでは窓をあけるだけでなんとかなったが,きょうは,窓を全開でBK2だけを運転しても室温が30℃ちかくに.しかたなくエアコンの冷房運転を開始.ただ,エアコンの冷風が観葉植物を直撃するので,バルコニーをそうじして,ひるまはバルコニーにだしてやらないといけない.それにしても,おとといまでは,RDB-PASを運転しないときには暖房が必要だったのに...そういえば,かつての環境科学院の講義室はスチームの暖房で,それがきれる5月の連休あけは「さむかった」ことをおもいだした.
■ 2024年5月1日・《762》メーデー 1  0
きょうは「May day」なのだが,家人が遭難信号の「メーデー」と関係があるのかと.モールス信号でわかりやすいからそうなったのかなとこたえたものの自信はなくてググってみると,モールス信号でわかりやすいのは「SOS(トトトツーツーツートトト)」の方で,初期にはランプの点滅で通信していたが,無線通信となり,さらに無線通信が音声になったときに,フランス語の「m’aidez『誰か助けて』」からおぼえやすい「May day」になったと.
■ 2024年4月30日・《761》入用と出用[その2] 2  0
入用の「TC」と出用の「A」の両方があるのは,おそらく「A」の意味がちがうのかと,メーカーのウェブページから問合せをかけたら,きょう返事があって,「A」は出用の意味ではなく,2つある等級「A」と「B」のうちの「A」であることをしめすとのこと.JIS規格の抜粋もおくられてきて(イメージ右),それをみるとメスシリンダーにかぎらず等級をしめすことになっていた.よくよんでみると,出用と入用を表示するのは全量フラスコ(メスフラスコ)だけで,ほかの測容器はJIS規格でどちらが規定されているので必要ないのであった.それにしてもメスシリンダーが入用ということを教わった記憶がない.また,よく考えてみると,メスピペットは全量ピペット(ホールピペット)とちがって測定量が可変であるから「メス」で,メスシリンダーも同様と考えられるが,メスフラスコは一定量だからほんらいは「ホールフラスコ」のはずだが,まちがいのまま普及してしまい,それをJISで「全量フラスコ」にもどしたのだろうか.
■ 2024年4月29日・《760》タイヤ交換 1  0
1996年に札幌にきてから,「自動車のタイヤには冬タイヤと夏タイヤがあって約半年ごとに交換する」のが常識であると知り,来た年の10月にジープチェロキーの新古車を購入したときに,冬用のスチールホイールとタイヤを購入し,しばらくは,11月3日(祝日・文化の日)に冬タイヤに,きょう4月29日(祝日・天皇誕生日[当時])に夏タイヤに交換するときめて,マンションの通路でやっていたが,2010年くらいにめんどうくさくなって,年中冬タイヤに.2015年にジープラングラーを購入したときは,納車の段階でスタッドレスタイヤ.不要になった夏タイヤをマンション地下のトランクルームにしまおうと思ったら,台車に18インチのタイヤを平積みしたままではエレベータにはいれなかった.イメージは1999年1月のジープチェロキー
■ 2024年4月28日・《759》入用と出用 1  0
...は測容器の規格で,「入用(にゅうよう)[受用(うけよう)ともいう/einguss・TC]」は測容器にいれて目盛線までいれたときの体積,「出用(でよう)/aufguss」は測容器にいれて目盛線までみたし,それを排出したときの体積をはかる.溶液調製につかうことがほとんどのメスフラスコ(現在は「全量フラスコ」というらしい)は入用(出用のものもあるらしい)で,ピペットは出用.メスシリンダーは溶媒をはかりとることが多かったので,てっきり出用かとおもっていたが,ほんらいの目的は「溶離液の分取」用らしく,JIS規格には「メスシリンダーはその目盛線が表す体積を受用として定められているものでなければならない」とあるとか(イメージ左).ただ,たまたまみつけたウェブサイトの写真(イメージ右)の(たぶん)メスシリンダーの写真には,「A」(出用)と「TC」(入用)のふたつの矛盾する表示が...「A」はべつの意味か.
■ 2024年4月27日・《758》光触媒基礎の基礎2024 2  0
光機能材料研究会のひとつの講演会である「光触媒基礎の基礎」は2014年より毎年開催.2019年までは,野坂芳雄教授(長岡技術科学大学[当時]/奇数年)と大谷文章(北海道大学[当時]/偶数年)が1年ごと交替の現地開催で,2020年からは大谷文章が毎年オンラインで講演.学会運営エンジンmeddle上での運用がはじまって2年めのことしは4月25日に開催.講演のながれは昨年とほぼおなじだが,今回は「パラダイム(paradigm)」を主題として,前半は現在の光触媒研究のパラダイム,後半は材料科学のパラダイムについて話した.画面共有はいつmのとおり「イマーシブシェア」で,アンケートには「投影されている先生の姿が理解を手助けしてくれました」と.講演する側がやりやすいだけではなかったことを聞いてうれしいかぎり.本日ウェブシステム最下段のイメージ写真を更新.
■ 2024年4月26日・《757》延期のくりかえし 4  0
2年ほどまえに,とある(インチキ)学会から講演依頼のメールがきて,いつもとおり「参加登録料なし/Plenary Talk/1参加者としての役割のみ」で引受けたのだが,当初は2023年4月26〜27日開催だったが,当日までなんの連絡もなく,ウェブサイトをみると2023年7月26〜27日になっていて,その日になってみると2024年3月14〜15日になっていた.自動的にスケジュールに表示されるので,ことしの4月になってからウェブサイトをのぞいたら,2024年4月26〜27日になっていた(イメージ左).これも延期だろうなとおもっていて,きょうみたら,案の定延期になっていた.参加登録料をあつめておいて,開催予定日に講演者のつごうがつかなくなったので延期したといえば返金しないですむという基本的な詐欺手法.
■ 2024年4月25日・《756》「実験の作法と安全」読了 1  0
中井浩二「実験の作法と安全」(吉岡書店/2013)読了.初版は2007年で,東京理科大学の物理実験の副指導書として書かれたもの.化学実験とはことなるが,基本的なところはおなじ.「実験をする時は必ず実験帳に記録を残す習慣が必要である(7ページ)」や「記録を写し取ることは禁物である(9ページ)」,「データを見るときは謙虚でなければならない.かつ,批判邸にデータを見る姿勢が望ましい(13ページ)」,「データを捨てるには捨てる理由を見つけなければならない」などなど.第II部の「体験的安全講義」もわかりやすい...が,「はじめに(1ページ)」の「厳しさの中にも実験は楽しく,面白くなければならない」とあるものの,「実験のなにがたのしいか」については書かれていない.やっぱり「touche」じゃないのかなぁ.
■ 2024年4月24日・《755》サクラ満開 4  0
NPOワークスペースと家内のカフェギャラリー「イルポスティーノ」がはいっているマンションの前の北四条通(通称「ミニ大通」)の緑地帯に一本のソメイヨシノがあって,ことしは先週末からさきはじめて,いまが満開.昨年は,4月20日に記事にしていて,「例年より早い」とあるので,ことしも早めか.いつもはすぐそばで見ているが,きょうはマンションの玄関よこのロビーから観賞.うしろのマンションが「屏風」のように見えた.きょうはまだ「さむい」くらいだが,あすからはすこし気温があがるそうで,ようやく春がきた感じ.
■ 2024年4月23日・《754》「辞書になった男」読了 3  0
佐々木健一「辞書になった男」(文藝春秋/2014)読了.ちなみに,購入した第2刷の発行は(2014年2月15日)で第1刷(2014年2月10日)のわずか5日後.当時は税抜き1,800円だったが,現在は3,274円).NHKのBSで「舟を編む(三浦しおん原作)」をみていて,寝室の本棚に「つん読」状態だったこの本を思いだして手にとった.書かれているふたりの「辞書になった男」のひとり,見坊豪紀(けんぼうひでとし)のなまえは,高校生のころに実家のトイレにならんでいたいろいろな出版社のPR誌のなかに「ことば」に関するコラムがあったので知っていたし,もうひとりの山田忠雄については赤瀬川原平「新解さんの謎」で有名な「新明解国語辞典」の編者として知っていた...が,その実像は想像をはるかにこえるものだった.とくに「新明解」の常識はずれの記述については(この本では明言はしていないが),「暮らしの手帳」の国語辞典の商品テストの指摘(170-176ページ=「暮らしの手帖事件」)に端を発しているのであった.ふたりとも「辞書の本質」をことなるアプローチで追求したといえる.
■ 2024年4月22日・《753》実験ノートは38冊め 4  0
きょうの4件のRDB-PAS測定で37冊めの実験ノート(bo-037)が終了し,38冊目の実験ノート(bo-038)を新調.現在使用しているのは「ナカバヤシLogical Air Notebook」で,33冊めから使用.さいしょはホーマック(現DCM)で購入していたが,現在はヨドバシカメラのネットショップ.ノートについている「科目シール」は36冊めまでは「理科」で,それ以降は「総合学習」に変更.NPOでの測定をはじめて3年めにはいって,記載方法もほぼ確立(イメージ右).測定開始時に「RDB-PAS測定」のまえの丸を赤くぬって,測定完了後は黒くぬりなおし,データ解析がおわったら,このマークを丸で囲む.測定後のホルダー内のサンプルを回収したら,こちらも丸で囲むことに.測定結果のデータファイルの内容ではわからない波長範囲以外の項目をファイル名にいれることにしている.ただ,換算係数のための感度チェックの値は実験ノートの記載をみるしかない...さて,どうするか.
■ 2024年4月21日・《752》ロンドン脱出 1  0
14年まえのいまごろ,グラスゴーでの学会に出席した最終日にアイスランドの火山が噴火し,すべての航空便がキャンセルととなり,夜行バスで脱出したロンドンで足止め中(21日でロンドン滞在6日め).上空の大気サンプル1 m3中に1つでも火山灰の粒があれば飛行禁止だったが,ルフトハンザ(たぶん)がテスト飛行をおこなって安全を確認し(パイロットは志願か...)て,21日から飛行再開...にはなったが,代替便の予約は電話しかなく,日本航空のロンドン支店にはまったく電話がつながらず,深夜に日本へ国際電話し,1〜2時間通話待ち...でもなんとかアムステルダム発便を確保.その後,そのアムステルダムへの便をなんとかとって帰国した.一連の記事は,「2010イギリス紀行あるいは脱出記」.
■ 2024年4月20日・《751》結晶面選択性 3  0
アナタース型酸化チタンでは,{111}面8つと{001}面2つが露出した十面体と[111]面8つが露出した八面体(実際にはそれぞれを主成分とするサンプル)を調製することができる.酸化チタンにかぎらず,十面体のような2種類の結晶面が露出した多面体形状粒子の光触媒活性がたかいのは,それぞれの面上で電子による還元と正孔に酸化が起こるからであるとする主張が多いが,その根拠は,助触媒を還元的あるいは酸化的に析出させることができるとするもの「だけ」である.そもそも,析出物の前駆体の吸着の面依存性や,析出したクラスターと表面の相互作用のちがいによっても説明可能(KBKNF2018)であることをしめしてきたが,面選択的電子移動説を否定するものではない.さいきん,共同研究をしているスウェーデンの研究者から,チタン酸ストロンチウムの表面電位のちがいについての論文がでているとの連絡.しかし,これでも覆らない...イメージ右は「KBKNF2018」のゼータ電位の結晶面依存性(推定でではあるが...).
■ 2024年4月19日・《750》二重励起光音響分光法 1  0
きょうの論文の「PAS2006」は,大阪大学から環境科学院の博士課程に入学してきた村上直也さん(現九州工業大学准教授)が,大谷研究室ではじめた二重励起光音響分光法(double-beam photoacoustic spectroscopy=DB-PAS)に関するはじめての文献.なにもないところから研究をはじめ,4本の論文を書いて学位を取得.現在電子トラップの総密度(total density of electron traps=TD)(当時は「欠陥密度」とよんでいた)をメチルビオロゲンをもちいる煩雑な化学滴定法ではなく,DB-PASによって定量できることをしめしたことによって,光触媒活性におよぼす各種構造因子の統計解析に関する論文(PRI2009FPR2010)につながり,そして結果的に逆二重励起光音響分光法(reversed double-beam photoacoustic spectroscopy=RDB-PAS)の開発にむすびついた.そしてRDB-PASにおける電子トラップ密度の絶対値に関する基本的な知見もこの論文のなかにある.
■ 2024年4月18日・《749》Chem. Commun. 2  0
コワルスカ教授(ポーランドヤギェウォ大学/大谷研究室もと准教授)から,Chem. Commun.60周年記念号(ChemComm 60th Anniversary Historic Papers from Japan and South Korea)に,「SPR2009」(E. Kowalska, R. Abe and B. Ohtani, Chem. Commun., 2009, 45, 241-243.)が掲載されたとの知らせ.この論文は,金担持酸化チタンの光触媒反応が,金ナノ粒子の表面プラズモン共鳴(surface prasmon resonance=SPR)吸収によって開始されることを作用スペクトル解析によって明らかにした思い出ふかい論文.これまでで368回引用.じつは,掲載されている作用スペクトルは,単純なSPR吸収ではなく,おそらく高次の光強度依存性,つまり,2光子・2電子移動過程をふくむことを示唆しているが,反応速度がきわめておそいため,正確な測定がむずかしいため,それ以上の解析を断念したという経緯が.
■ 2024年4月17日・《748》異動 4  0
1996年4月に京都大学から北海道大学へ異動.「業務日誌」によれば,28年まえのきょうは,あいさつまわり.地球環境科学研究科(現環境科学院)の中村博教授,工学部の山?厳教授と触媒化学研究センターの岩本正和所長.環境科学研究科は現在の建物の建設中で,たしか中村教授は医学部附属病院内の空き部屋に仮住まい中.訪問したあと,病棟内で道にまよって霊安室のまえに出てしまった記憶あり.そのあと器具を発注し,配属された4年生にHPLC(液体クロマトグラフ)の講習(リン酸バッファ+メタノール溶媒)して,LocalTalk(その後AppleTalkに改称)を配線(プリンターをつかうにはこれが必須だったか).さいごに,財団の助成金のテンプレートを作成...とけっこういそがしい一日.
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