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大谷研究室クロニクル(3277レコード)
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■ 2025年5月15日・《1141》詐欺メール 0  0
まえにも書いたが,Reserch Gateは詐欺メールを送るのにつかいやすい(だれにでもメッセージを送ることが可能)のか,またまたおなじ手口(LINEでのチャットを希望)の詐欺メール.今回は,「Sumitomo Mitsui Finacial GroupのShirley Wang」でそれっぽいポートレート写真つき.やはり,「教授」はだまされやすいとみているのか...それにしても「Shirley Wang」はとてもありふれたなまえらしい(イメージ中・「Sumitomo Mitsui Finacial Group」ではヒットしないが...).てなことを書いていたらまたおなじようなのが来た(イメージ右).
■ 2025年5月14日・《1140》Fast Track Review 1  0
たぶんまだ「J. Photochem. Photobiol. C Photochem. Reviews」のエディターリストにのっているのか,妙な電子メールがとどく.「Fast-track review」で出版してもらえるならUSD 1000はらうとのこと.このロイヤリティは,著者から徴収した料金の一部なのか,それとも研究者支援の団体が支出するのか...などなど疑問は多い.ますます論文発表がビジネスになっていることがよくわかる.いずれにしても「We would also appreciate a brief initial assessment of manuscript suitability before formalsubmission to ensure alignment with your journal’s focus」なんて研究者が考えることだよ.
■ 2025年5月13日・《1139》パキラ 1  0
毎年この時期に登場するパキラ.ことしも4月から新芽がではじめ,きょうで昨年までの葉がすべておちて今シーズンのものだけになった.写真中央が,これから出ようとしている新芽.なにもせずただ水をやっているだけなのに,ちゃんと毎年あたらしい葉をだしてくる.つくづく植物はすごい生物だとおもう.動物はただ単にその植物の恩恵で生きているだけである.2022年に大学の研究室からワークスペースに移転して以来,なにも手入れしていないから,ことしこそは土をいれかえてやろうとおもう.
■ 2025年5月12日・《1138》生成AIとサファイア婚式 1  0
きょうは43回めの結婚記念日.43回めはなんとよばれるのかと「結婚記念日 43回」でググってみたら,生成AIが「結婚43周年はサファイア婚式と呼ばれます.45年目はサファイア婚式,50年目は金婚式,55年目はエメラルド婚式です」とのたまう.ゼムクリップマークのリンクをみても「結婚43周年がサファイア婚式」という記述なし.生成AIは,どうかんがえても「おかしい」ことが平気で表示するという程度のものか.ちなみに「ヨシとユッコのブログ」によれば,フランス式(1〜80回までは各年に名称あり)では,43回めは「フランネル婚式」で,「サファイア婚式(通常は45回め)」は16回め.
■ 2025年5月11日・《1137》リモートでチェック 1  0
逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)測定で昨秋から「Phase III」という測定方式を採用.これは,波長走査のタイミングをPA信号強度の増加が飽和した時点とするもので,これ以前の方式で飽和しないうちにつぎの波長にすすんでいた問題を解消したという意味でおおきな進歩.さらに派生的なメリットとして,設定波長でのPA信号強度の時間変化がモニターに表示されるとともに,テキストファイルとして保存されること.もちろん,あとで飽和状態をチェックするためだが,このファイルをDropboxの共有ホルダー内にしておくと,ワークスペースから一時外出したときに出先からスマートフォンで測定進行状況や装置に異常がないかどうかをチェックできること.
■ 2025年5月10日・《1136》コロナ禍と出張 1  0
きょう5月10日の業務日誌をながめていたら2020年に「モントリオールに出張中」との表示.業務日誌は「旅行手配」などのほかのデータベースと連動しているため,出張を手配していたがコロナ禍で中止になったものもそのまま表示しているため.2020年の「旅行手配」のうち,学外からの訪問者やスタッフ,学生の分をのぞいたものを表示させると,2月までは出張できたが,3月は1件(科研費の審査会)のみで,それ以降はすべてキャンセル(背景色がグレー).モントリオール出張は,モントリオールでの用務のあとでジュネーブを往復するという日程.記録によるとモントリオールージュネーブ間の往復航空券は返金されず自己負担.《自己負担はともかく,予約とキャンセルに要した時間のむだが...》
■ 2025年5月9日・《1135》スペルチェッカー 1  0
逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)測定結果の論文の「Experimental」には,「ステンレス製サンプルホルダーの凹みに粉末試料を充塡してPASセルに設置した」という意味の表現がでてくる.この「凹み」を「indent」とすると,Microsoft Wordのスペルチェッカーにひっかかって「intent」ではないかとのたまい,「indent」を辞書登録することができない.英辞郎をみると,「indent」は他動詞としてのつかわれ方がおおいようで(たしかに「in-」だからなぁ),名詞としtの「dent」が語源でそれを動詞にしたのが「indent」なのか.でも「dent」を候補に表示しないということは,Wordがそんな事情をしっているわけではないということ.
■ 2025年5月8日・《1134》引用数トップ2 1  0
きょうの論文5つのうち,ひとつをのぞいて引用数(Web of Science)が100回以上で,h-indexのトップ2がはいっている.このうち「P25JP2010」は数年前には3位だったが,2位に浮上し,1位の「AMO1997」にせまる勢い.これを引用している論文をチェックしているわけではないが,おそらく単に「P25をつかっている」だけではないかと.1位の「AMO1997」の方も「アモルファスがあるので活性がひくい」と記述するための引用が大部分とおもわれる.そんな動機で引用されてもなぁ...《昨年もおなじような内容を話題にしていた...》
■ 2025年5月7日・《1133》リリートレイン 1  0
きのうは毎年恒例の百合が原公園への花苗の買いだし.そしてこれも恒例のリリートレインへの乗車.例年は平日に訪れることが多いので気づかなかったが,休みの日は親子連れがいっぱいで,リリートレインも売店も行列ができていた.リリートレインもほぼ満席.沿線のこどもが手をふるのでこちらも手をふりかえす.園内はまだ花芽がでていない花壇が多かったが,ムスカリはほぼ満開.例年とはちがった風情を味わったあと,花苗を買って帰宅.
■ 2025年5月6日・《1132》マイクロプラスチック 1  0
きょうの論文は30年以上まえの「PEP1992」のみ.数種類の酸化チタン(IV)(当時は「titanium dioxde」としていた)を混練して作製したポリエチレンフィルムに紫外線を照射したときの引っ張り強度(elongation at break=EB)をしらべたもの.微粒子で分散性の高い「Degussa(現在はEvonik) P25」の場合のみ,照射時間とともにEBが低下したのは,フィルム中に「虫食い」のような空隙が生じたためと結論.大粒子だとうごけないので,接触している高分子鎖だけが切断され,接触部分がなくなるとほとんど反応は進行しない.意外にもさいきん引用数がすこしずつふえているのはマイクロプラスチック問題関連か...かえってふやすだけだと思うけど...
■ 2025年5月5日・《1131》レフェリーコメント 1  0
4月のはじめにChem. Commun.に投稿してリジェクトされ,Phys. Chem. Chem. Phys.に転送したセリア(酸化セリウム(IV))の電子トラップ密度解析にもとづく粒子形状のマクロ測定に関する論文の審査意見がとどく.審査員のひとりは,「わからないことは多いけど」といくつかコメントがあるが「minor revision」.もうひとりは長大なレポートだが(プリントアウトすると1ページ以上!)「Despite these critical remarks, I believe that the described work is worth continuing and disseminating. ... I hope that it will be developed and verified by other scientists who will either confirm or deny its usefulness.」で「minor revision」.ありがとう.やはりRoyal Society of Chemistryに送ってよかった.
■ 2025年5月4日・《1130》ドライアイ 1  0
数年まえからとくに右眼の白内障が顕著で,1年に1回くらいは(眼科医は半年ごとをすすめるが)検診をうけていて,先週に受診.まず視力検査をしてもらうと右眼の視力がおちているとのこと.前回受診時に,高校生のときのけがのため,虹彩の一部かかけているから水晶体の支持体(チン小体)も損傷している可能性がたかく,人工レンズに替える手術がむつかしくなる可能性が指摘されているので,「経過を観察しましょう」と.ついでに「目がしょぼしょぼする」と訴えたら,ドライアイの点眼薬を処方された.なんだか見えにくいと感じていたのがかなり解消.視力の低下もドライアイのせいかも.なーんだ.しかし,指示の1日5回の点眼は歯みがきより多い...
■ 2025年5月3日・《1129》憲法記念日 1  0
昭和の時代から祝日のきょう憲法記念日にはだいたい自宅にいた(2011年はカナダのモントリオール,2017年はクラアチアのドブロヴニクに滞在中)もよう.1997年と2006年には冬タイヤの交換(通常は4月29日の天皇誕生日だった).2004,2005,2007と2012年には夫婦でゴルフ(2020年も予定されたいたがコロナ禍で中止).2008,2009と2010年は自宅バルコニーの鉢植えの花の買いだし.2018,2019と2023年は学会運営エンジンmeddle(当時は「touche」)と研究室内のデータベーススクリプト(プログラム)の修正.そしてことしのきょうはRDB-PASとPAS測定中...ということで日本国憲法とは無関係な日々.
■ 2025年5月2日・《1128》「日本に住んでる世界のひと」読了 2  0
金井真紀「日本に住んでる世界のひと」(大和書房/2022)読了.もともとおなじ著者の「パリのすてきなおじさん」(柏書房/2017)という名作を読んでいて(そのうち紹介),その後に発行されたこれと「テヘランのすてきな女」(晶文社/2024)(これもそのうち紹介)を中古本で購入.こちらは寝るまえにベッドで読んでいたので読了までに時間がかかった(ひと晩で2ページくらいしか読めないため).日本に在留外国人は276万人(235ページ).そのうちの18組20人だけでも,相当な多様性だが,それにもまして日本に「永住する」ことのたいへんさがよくわかる.もちろん日本人でも多様性はあるが,それもふくめてわれわれは考えなおす必要があると感じる.《それにしても装幀がおなじ雰囲気のこの3冊がすべてことなる出版社からでていることがおもしろい》
■ 2025年5月1日・《1127》変遷 2  0
3年まえにも書いたが,きょう5月1日は最多論文日.さいしょの論文「VPP」は清水剛夫助教授(当時)のもとでの学部/修士時代の高分子膜の研究結果.そのあと博士課程で鍵谷研究室にうつって光触媒の研究をはじめ,3年かかってはじめてでたアミンの二量化・環化反応の論文.反応機構がそれまでに報告がなかった酸化還元複合反応なので論文の分類は「REDOXC」.そのあと「REDOXC」と並行して,銀イオンを電子受容体とする光触媒反応の機構を,従来の触媒化学や電気化学ではなく,光化学の立場から研究する「MECHAN」にも注力.近畿大学の古南助教授との共同研究で,高比表面積・高結晶性のチタニア光触媒やアモルファスチタニアの活性についての「ACTIVE」の論文がつづき,さいきんは,逆二重励起光音響分光法による「ETRAPD」へ.単に運がよかっただけともいえるが,「toucheといわせたい」動機という伏線があったのはあきらか.
■ 2025年4月30日・《1126》むかしの「きょう」 1  0
[2000年=25年まえ]札幌にひっこしてきたときに借りた桑園駅ちかくの分譲賃貸マンションを退去.前年に現在のマンションを購入しすでにひっこしずみ.それまでは,京都にあった一戸建てのローン返済と購入したマンションのローン返済にくわえて家賃をはらっていた.[2005年=20年まえ]冬タイヤ(スタッドレス)から夏タイヤに交換.このころはまだ年に2回タイヤ交換していたが,その後一年中冬タイヤ.[2010年=15年まえ]夫婦でゴルフ.晩ごはんは札幌ジンギスカン.[2015年=10年まえ](記録なし) [2020年=5年まえ]科研費審査委員会の予定だったがコロナ禍のため中止.連休あけからはじまるオンラインでの講義のためZoomのつかいかたを検討.録画が簡単にできることを確認.
■ 2025年4月29日・《1125》桜満開 1  0
NPOのワークスペースがはいっているマンションのまえの緑地帯(ミニ大通り)のさくらがほぼ満開.きょうは一日雨がしとしとふっていたが,散りはじめていなかったのが幸いして,花が散ることもなかったもよう.ワークスペースをつかいはじめて3回めの春だが,これまでこのクロニクルにこの桜のことを書いたのはこれがはじめて.京大時代には大学構内での桜の記憶はほとんどないが,北海道にきてからはソメイヨシノではない桜がいろいろあることに気づき,開花時期がことなるさまざまな桜をみることができる.すこし西のエゾヤマザクラはまだつぼみ.もうすぐするとその並木のしたを通って出勤することに.イメージは左から,マンションのロビーから/ミニ大通りにて.
■ 2025年4月28日・《1124》Natureのpeer review制度(つづき) 2  0
はっと気がついてChat GPTで「Nature誌でpeer reviewがはじまったのはいつですか」とたずねたら,「1973年に編集長に就任したDavid Daviesが,すべての論文に対して外部の査読を義務付ける方針を導入」で,それ以前は「特に信頼する研究者からの投稿や推薦がある場合,査読を行わずに掲載されることも」と.出典はなんとThe Royal Societyの「The Royal Societ Journal of the History of Science」の「Note and Records」なる記事.読んでみると,1966〜1972年に編集者であったマドックス(John Maddox)は「 The galvanic Maddox found a great deal of value in having such wide scope to print unusual, controversial or speculative articles based solely on his own authority.」であったと.まさに,Fujishima・Hondaの論文が掲載されたのはこれで,外部査読者はいなかった.《この記事はとてもおもしろい!》
■ 2025年4月27日・《1123》Natureのpeer review制度 5  0
有名なFujishimaとHondaによる「Electrochemical Photolysis of Water at a Semiconductor Electrode」(Nature/1972/DOI)は,30,000回ちかくの引用数でおそらくほとんどが光触媒関連研究の論文からだが,この論文は電極反応の報告で「光触媒(photocatalysis)」とはいっさい関係ないが,これは「太陽光エネルギー変換による水分解」のさいしょの報告という意味ではまちがっていない.ただ問題は,これが光触媒に展開できるかということ.じつは論文中の2つの図はいずれも電気化学反応についてだが,いずれも電解質溶液がなんであるかが不明.それが明示されていれば,酸化チタンと白金を両極とする場合には,電極間にバイアス電圧をかける必要がある,つまり酸化チタンの内部に電位勾配が必要であり,その状態をつくりえない光触媒系では水の分解は不可能であることをしめしている.Natureが審査員制度をはじめたのが1972年らしいが,おそらく電気化学にさほどくわしくないエディターがこのことを誤解したのが原因と推察.Springer-Natureにこの論文は審査員の査読をうけたのかをたずねたが...「わからない」とのこと.《Nature誌のピアレビュー制度が1972年からというのはどこかの本で読んだ記憶があるのだが...》
■ 2025年4月26日・《1122》触媒研究所と燃料化学科 3  0
助手として勤務したのが京都大学工学部石油化学科(現在の物質・エネルギー化学教室).その前身である燃料化学科は,喜多源逸教授のもとで学んだのちカイザーウィルヘルム研究所のポランニー研に留学した兒玉信次郎が中心となって設立された.兒玉の教え子の福井謙一が遠縁の喜多源逸から「数学が好きなら化学をやれ」といわれて入学し「応用するなら基礎をやれ」と言われたことでもわかるように,基礎を重視した.おなじポランニー研で研究したのち,北海道大学教授となり,学士院賞恩賜賞を受賞して設立された触媒研究所(のちの触媒化学研究センター・現触媒科学研究所)も基礎研究を重視したことが「北海道大学触媒研究所(1943-1989)の沿革と概要」からわかる.これがポランニーの教えということか.イメージは,燃料化学,石油化学と物質・エネルギー化学教室の同窓会「洛朋会」の設立30周年記念誌.《喜多源逸については古川安「喜多源逸と京都大学工学部における化学の伝統」にくわしい》
■ 2025年4月25日・《1121》Google Scholar 1  0
Googleからメッセージ...「公開アクセス義務のある論文のうち13件が公開されていないようです.助成機関は,研究成果を記述した論文の公開を義務付けることで,助成対象研究への幅広いアクセスを促進しています.これは,プロフィールを確認し,修正を行い,該当する論文を公開するための年次リマインダーです」...たしかにリストされている論文は共著者がなんらかの研究助成金をうけている.といってもその助成機関のすべてが,論文を公開することを義務づけているのかどうかは不明.ある意味で「おせっかい(meddle)」ともいえるが,公開することによってGoogle Scholarの質が向上するから戦略としては当然か.
■ 2025年4月24日・《1120》「科学者マイケル・ポランニー」読了(その5) 1  0
もと大谷研究室の准教授のエヴァ=コワルスカ教授(ポーランドヤギェウォ大学)もこのクロニクルを見ているらしく(おそらく翻訳),マイケル=ポランニーの姓についてのコメントがメールで届いた.それによれば,ポランニーの父親の姓は「Pollacsek」で(子息の姓を「Polanyi」に変更した),「Polaczek」とおなじであり,ポーランド人の意味であると.なるほど,たしかに父親の出身は,ハンガリー(当時は領土がひろかった)のなかでポーランドと国境を接するArva(アールバ)県だから(15ページ/べつの説もある)さもありなん.
■ 2025年4月23日・《1119》イマーシブシェア 1  0
きょうは光機能材料研究会主催のオンライン講演会「光触媒基礎の基礎2025」.いつものとおり,Zoomミーティングのイマーシブシェアで講演しようと,開始前に確認してみたら...[共有]でいつものイマーシブシェアがない.よく見ると,[レイアウトとオプション]にカメラ画像を組み込めるようになっていたが,試してみると,従来のPowerPointファイルをPDFファイルに変化しての共有ではなく通常の共有で,このため,共有している発表者にはどんな風にイマーシブシェアとなっているかが確認できない.しかたないので,もうひとつのパソコンで入場してその画面を見ながら講演することに...とほほ.《講演終了後にカメラ画像の位置やサイズを変更できることが判明》
■ 2025年4月22日・《1118》「科学者マイケル・ポランニー」読了(その4) 3  0
兒玉信次郎とはべつの曽孫弟子の縁は,マイケル・ポランニーの科学研究のさいごの共同研究者である堀内寿郎から.堀内はマンチェスターから帰国後に北海道大学理学部の教授となり,学士院賞恩賜賞を受賞(1940年)して北大に触媒研究所(のちの触媒化学研究センター/触媒科学研究所)が設置された.その触媒研で指導うけたのが鍵谷勤で,北大を修了後に住友化学から京大工学部燃料化学科に助教授として着任(おそらく兒玉の推薦)し,1978年から第7講座の教授となった.その指導のもとに学位をとったから,やはり曽孫弟子となる.兒玉が工学部に理論物理学の荒木源太郎をむかえたことについて堀内が「えらいことをするなぁ」と言ったら,兒玉は「当たり前のことでしょう」とこたえて堀内をますます驚かせたとある(105ページ)
■ 2025年4月21日・《1117》新手の詐欺メール 3  0
ちょうど10年前の2015年に香港でISE(国際電気化学会)の大会があったときに,ホテル予約のフィッシングメールにひっかかって予約代金をクレジットカード払いしてしまい,その後気づいてクレジットカードを停止.ホテルに直接連絡して実際には予約がはいってないのを確認し,カード会社と交渉して返金をうけた...ことを思いださせるメールが届く(イメージ左).Van de Vlde Paris CDGなるホテルは実際に存在するが,そのホテルに確認するまでもなく,前科あり(イメージ左).Googleにはフィッシングメールであることを報告し,ブロック完了.しかし,実際に会議の参加者でないひとに対して送りつけてもしかたがないような...
■ 2025年4月20日・《1116》「科学者マイケル・ポランニー」読了(その3) 5  0
兒玉信次郎はポランニー研に留学して初日にあいさつに行ったとき,ポランニーに「おまえは量子化学を知っているか」ときかれて「飛び上がらんばかりに驚いた」(104ページ/大塚ら/1987・253ページより)という話は引用された本で読んだことがあったが,そもそもポランニーじしんは量子化学者ではなく実験化学者だったから,なぜそんなことを言ったのかがふしぎだった.ポランニーは,共同研究者で,のちにノーベル物理学賞を受賞するユージン=ウィグナーの博士論文の指導教員だったが,量子力学をもちいて化学反応を解析するためには分子のエネルギーや角運動量にある程度の誤差が許されるべきという内容の博士論文ついて,ポランニーは日記で「ウィグナーの数学にはついていけない」と(114ページ).これが兒玉への発言の伏線か.
■ 2025年4月19日・《1115》ホイールパッド 1  0
Panasonicのパソコン「Let's note」のおおくの機種についている「ホイールパッド」.画面のスクロールをするのに円形のパッドでゆびを円周をなぞるようにぐるぐるまわす(ことばで表現するのはむずかしい...)のはいちどつかうとやめられない.自宅とワークスペースでつかっている2台のLet's noteはどちらもホイールパッドで快適なのだが,なぜかワークスペースの方が,ときどきホイールパッドの応答がなくなってしまう.USBのマウスがあれば復旧可能だが,なければ電源スイッチで再起動するしかない.ググってみると,タスクマネージャで関連アプリの優先度をあげるというのがあって,現在処置後1週間.いまのところはだいじょうぶだが...こんな記事を書くと再発するかもしれない.
■ 2025年4月18日・《1114》「科学者マイケル・ポランニー」読了(その2) 1  0
マイケル=ポランニーにはなにかの縁があるように感じる.おおげさにいえば,二重の意味で曽孫弟子にあたるからか.学部生と修士課程の指導教員は,当時福井謙一研究室の助教授だった清水剛夫先生.喜多源逸教授が中心となって開設された京都大学工学部燃料化学科.その第二講座のさいしょの教授が兒玉信次郎で,1956年に住友化学にもどったあとに,第二講座の講師となったのが清水先生で,年に何回かは兒玉先生に研究報告をされていた.その兒玉信次郎は,住友化学に入社する前にカイザーウィルヘルム研究所のポランニー研に滞在して薫陶をうけた.その意味で,曽孫弟子.おなじく兒玉教授に大学院生のときに見いだされ,第二講座の三代め教授となったノーベル化学賞受賞者の福井謙一先生はポランニーに孫弟子.
■ 2025年4月17日・《1113》春きたる 1  0
月曜日からチタニア粉末50サンプルをRDB-PAS(逆二重励起光音響分光法)で再測定中.1日で4サンプルくらいしか測定できないので,きのうから朝食をとらずにワークスペースへ出勤して,測定のあいまに朝食をとることに.きのうはくもりだったのでわからなかったが,きょうワークスペースにはいってみると朝日がさしていた.いよいよ春がきたという合図.鉢植えもきょうから昼間はバルコニーにだすことに.ちなみに,エアコンの冷房運転は月曜日から.
■ 2025年4月16日・《1112》「科学者マイケル・ポランニー」読了 3  0
マイケル=ポランニー(1891−1976)は知るひとぞ知る科学者.晩年に化学から哲学に研究対象をかえたため,すくなくとも3つの業績でノーベル化学賞をのがしたといわれている(子息のジョン=ポランニーはノーベル化学賞(1986)受賞).日本では,化学と哲学のいずれかに焦点をあてた本が出版されているが,この本(中島秀人「科学者マイケル・ポランニー 暗黙知の次元を超えて」河出書房新社/2023)では,科学技術史研究者としての著者が,科学研究の面に重心をおきつつ,その背景と哲学研究にいたった経緯を解説.中島秀人氏は,おなじ1956年うまれで,2022年3月に大学を定年退職.註にじぶんの実験の失敗談が紹介されるなど,なにか「ちかしさ」を感じる.
■ 2025年4月15日・《1111》1111 5  0
きょうは定年退職後にスタートした第二の人生の1111日め.ということで思いだしたのは,阪急電鉄のかつての1100系の車両番号「1111」の先頭車両.高校生だったころは,この車両を先頭(たぶん神戸方向の先頭)編成が神戸線を普通電車としてはしっていた.このころの阪急電鉄の車両は屋根の白塗装もなく,ぜんぶ「マルーン」だった.運よくこの「1111」を見ると幸運だと信じていて,大学の入試合格発表をみにいくときも,塚口駅で遭遇し,合格の予感がした.マニアの解説によれば,伊丹線,箕面線をはしってその後廃車とある.イメージは,こちらから.このサイトの上の写真の「稲野」駅はまさに実家のもより駅.
■ 2025年4月14日・《1110》Scholar GPS 1  0
Scholar GPSなるところからメールがきて,「あなたは生涯業績でランキング上位にはいっている」と.「Titanium oxide」で2位(10位まではほとんど日本人),「Photocatalysis」で10位(こちらはBahnemannが1位)とか.ただ,分野がなぜ「Life science」なのかは不明.そもそもそのランキングなるものがどうやってつくられているのかは不明(論文や学会発表などをもとにしているとはしているが...).
■ 2025年4月13日・《1109》「水車小屋のネネ」読了 10  0
津村記久子「水車小屋のネネ」(毎日新聞出版/2023)読了.単行本として刊行されているのは知っていたが,売れているようなので手ごろな価格で中古本がでるのをまっていた.届いた本をひらき,ひさしぶりに1冊の本を一字一句すべて追って,約4時間ずつ2日にわけて一気に読んだ.毎日新聞の連載小説だったときに,ほぼすべての回を読んでいたが.通して読むと,新聞でこまぎれに読むのはとはひと味ちがった感慨.すべての物語の発端は,そば屋をはじめた「おじいちゃん」がヨウムの「ネネ」を水車小屋でのそば粉ひきの番をさせたことで,その娘の浪子と娘婿の守がおじいちゃんが亡くなったあとそのそば屋をつぎ,水車小屋でのそばひき番としてのネネの世話と店の手伝いとして,主人公のひとりである理佐を採用するところからはじまる.1981年から10年ごとの第1〜4話とエピローグ.読み終わって,すぐにもういちど読みかえしたいとおもう本はそんなにはない.
■ 2025年4月12日・《1108》Ringgold 1  0
Royal Society of Chemistry(王立化学会/RSC)の雑誌に投稿するときには,すべての著者について所属を入力するのだが,そのときにCopyright Confirmation Centerが提供する「Ringgold ID」の入力が必要.大学在職時にはすでに登録されていたから候補のリストからえらべばよかったが,「特定非営利活動法人touche NPO」として登録しようとすると,「そんな機関は登録されていません」ということになる.しかたないので,「Hokkaido University」として登録して,「division/department」を「Nonprofit Organization touche NPO」としておき,べつにRinggold IDの取得を申請.意外にも簡単に登録できたが,申請時に入力したおぼえのない「Tokutei Hieiri Katsudo Hojin touche NPO」となっていた...そんなものか.《登録はされたが利用できるようになるには2週間ほどかかると...なぜ》
■ 2025年4月11日・《1107》吸着一酸化炭素のIR 1  0
すこし時間があったのでワークスペースの本棚の本をいくつかとりだしてパラパラ読み.そのうちのひとつが,L. H. Little「吸着と赤外吸収スペクトル」(化学同人/1971).ちゃんと「鍵谷研究室蔵書」としてあるので,北大に異動するときに拝借してきたものらしい(申しわけありません).目次をみると「表面の不均一性の評価」の項目が.逆二重励起光音響分光法により粒子形状の不均一性が投稿中の論文の議論の前提なので,本文をよんでみると,表面に吸着されたッ酸化炭素(CO)の赤外吸収の端数が一定しないことから不均一性がわかると.ひょっとしてそれが結晶面のちがいだとすると...ということで「ceria CO IR spectra」で検索したら,COを吸着した酸化セリウム(IV)の赤外吸収の波数から,露出結晶面を評価する研究の論文がヒット.なんと!
■ 2025年4月10日・《1106》「触媒」誌の記事3つ 5  0
きょうの論文のうち3つが触媒学会発行の機関誌である「触媒」の記事で,そのうち2つは「会員の声」欄のもの.ひとつは「光触媒反応における『律速段階』と『L-H機構』という用語の誤用の指摘」,もうひとつは,「『学会の現地開催』礼賛のうごき」に対する反論.どちらもとても多くの共感は得られそうににない記事.では,のこりの解説記事はというと...光触媒反応をすべてバンド構造モデルで説明しようとする研究動向が,クーンがいうところの通常科学における「(こたえがあることがわかっている)パズル解き」にすぎないことを暗に(明記しているともいえるが)批判したもの.さいごの部分を読むと,2014年の時点で,逆二重励起光音響分光法で電子トラップ密度のエネルギー分布が解析できそう,というところまできていたことがわかる.
■ 2025年4月9日・《1105》29年まえに札幌へ 2  0
29年まえの1996年に京都から札幌へ転居.3月いっぱいは日本化学会春季年会で東京で,そこから札幌へ行って,4月1日に事例交付.すでに発送していた研究室関連の荷物の受けとりや,マンションの鍵のうけとり,電話の開設などをすませて京都へもどり,自宅の引越準備をして,4日にふたたび札幌へ.そこからは北大理学部での生活に突入するも,4月18日から京都にもどって研究室の機器の移転について交渉し,扱いのていねいさで評判のたかかった善信社(従業員がクリスチャン)という運送会社での運送を手配.25日にうけとって(理学部本館うらのスペースにトラックをとめてもらった記憶が)無事移転完了.その間,「さきがけ」研究の申請書に忙殺されていたもよう.《とおいむかしのような気がする.「さきがけ」はその後もなんどか挑戦したが結局採択されることはなかった》
■ 2025年4月8日・《1104》Research GateからLINE 1  0
Research Gateという一種のSNSでは,論文PDFファイルの送付依頼,つまりかつては「別刷り請求はがき」でのリクエストに郵送で別刷り(リプリント)を送付していたのが,オンライン化したともいえる.基本的には,依頼があったら対応することにしていた.先日,陳愛林(Ailin Chen)なるひとから,論文PDFファイルの依頼があり,対応したら,内容について聞きたいので電子メールかLINEのIDをしらせてほしいと.電子メールアドレスをしらせたら,「LINEの方が簡単なのでぜひ」と.あやしいと思いながらLINE IDをおしえたら,肝心の論文の内容と関係ない話だけなので,LINEはブロック.しらべたら,この手の詐欺は多いようで(イメージ),こんどは「芳子 藤田」からおなじような依頼が...
■ 2025年4月7日・《1103》2020年度スタートのころ 1  0
2020年度はコロナ禍ではじまり,コロナ禍のままおわった.4月にスタートして,講義室での講義はもちろん中止で,どうするのかは未定のまま.前の年度からきていたタイからの留学生は,タイ政府の「国外からは受け入れない」という措置がはじまって,羽田空港まで行くも帰国できず.6月までの出張はすべてキャンセル(この時点では秋くらいまでのことかと思っていた...).「自宅研究活動」ということになって,ミーティングもずべてオンライン.結局,5月6日の連休あけまでは,基本的に自宅で.連休あけからすべてオンライン(+YouTubeでの公開)でようやく開始.いまから思えば,結果的には,Zoomなどのオンラインミーティングの可能性を見いだしたともいえるが,当時はそんな余裕はなかった.
■ 2025年4月6日・《1102》粘土細工 5  0
セリア(ceria=酸化セリウム(IV))の粒子形状に関する論文を投稿中.そのなかで引用した文献「T. X. T. Sayle, S. C. Parker and D. C. Sayle, Chem. Commun., 2004, 2438.」中の図(イメージ左)にある(b)のいちばん上のものが「{110}面のみが露出した粒子」という説明があるのだが,どうにも想像ができず,紙に描いてみてもわからない.以前ワークスペースにエアコンをつけたときに,配管のすきまをふせぐために粘土(製品の名称としては「パテ」)をもらっていたのを思いだし,何十年かぶりに粘土細工.左上の正方形にみえたのは正三角形を2つつないだひし形であった.ついでに{111}の正三角形8つからなる正八面体をつくってみたら,z軸まわりに45度回転させると,すべて{110}面になることも発覚.こんなこと立体図形を描くアプリケーションがあってもわからないかと...《ついでにいうとひし形と正方形の十二面体は{110}の正八面体の4つの頂点を「shave」したものであった[のこりの2つの頂点を「shave」すると{100}になってしまう]》
■ 2025年4月5日・《1101》朝日射す 1  0
気がつかないうちに,ワークスペースに日が射す季節に.昨年(イメージ右)とおなじように,ことし(イメージ左)も朝の6時台に東側のバルコニーの窓から朝日がさしていた.ウェブカメラはおよそ1時間ごとに撮影されるが,1日分24枚のうちで,もっともファイルサイズが大きいものだけを「その日」の分として保存するようになっているので,朝日が射した初日がいつなのかは不明だが,窓辺においてあるパキラにあたらしい葉がでてきた3月半ばくらいではないかと推察.いきものは正直だねぇ.
■ 2025年4月4日・《1100》立花隆「立花隆の最終講義」読了 1  0
新書1冊をよむのに3か月以上かかったのは,昼食時にちかくの店にもっていって,注文したものがくるまでと食後にコービーをのみながら読むだけだったから.最終講義の講義録というよりは,録音された最終講義の内容にそって書き下ろしたものだから,その意味でとても読みやすい.ページの端をおった(端折った)ところはたくさんあるが,印象にのこったのは,ヴィーコの「真理とはつくったもののことである(Verum ipsum factum.)」を「『なんでも作ってみなければ分からない』ということなんです」としたところ(192ページ/ちょっとちがうような気もするが...).もう一か所は,「それ(デカルト座標)に比べたら『我思う,ゆえに我あり』のデカルト哲学などクズみたいなものです」(38ページ).これだけ言い切れたらいいなぁ.
■ 2025年4月3日・《1099》Chat GPT 1  0
とある論文の考察で,正多面体(regular polyhedron=すべてがおなじ正多角形)と半正多面体(semi-regular polyhedron=2種以上の正多角形で構成)がでてきて,その「稜」と「頂点」について説明する必要がでてきて,対応する英語を「ridge」と「peak」としていたが,共著者からちがうんじゃないかとのご意見.そこでChat GPTにおたずねしてみたら,「『edges』と『vertices』である」との明確なご回答.ちゃんと「edge」と「ridge」のちがいについてもご説明.ただ,「vertices」が「vertex」の複数形であることを明記していただいたら完璧だったが...
■ 2025年4月2日・《1098》ポパー「推測と反駁」 2  0
北大の北図書館から借りだしたカール=ポパー「推測と反駁」の返却期限がちかづいてきた.訳者あとがきもふくめて775ページもある大部を読み切ることはむずかしい.さいしょから読んでみると,うすく鉛筆で線をひいたところがある.さいしょは「序章」の「われわれの欠如している尺度,客観的真理という概念を含んでいることを認識することにある」(26ページ).当然ながら,有名な「ある理論に科学的身分を与えうるか否かの判定基準は,その反証可能性,反駁可能性,ないしテスト可能性である,ということができる」(64ページ)にも傍線.ページをめくっていくと,314ページのカントに関する記述のところがさいごの傍線(つまりすべてのページをめくって確認).じぶんで傍線をひくなら(してないけど),「専門主義となってこの世界の謎を見ることをやめ,それに驚くことをやめる―とき,すべての魅力がなくなってしまう.専門化は科学者にとって大きな誘惑であろう.哲学者にとっては,それは魂を滅ぼす罪である」(222ページ)かな.返却するときには自伝の「果てしなき探求」を借り出すことにした.《北大図書館で蔵書検索すると「推測と反駁」も「果てしなき探求」もそれぞれ1冊が1週間ほどまえから貸出中.おなじようにポパーをしらべているひとがいるもよう》
■ 2025年4月1日・《1097》髙島舞博士が東京理科大に着任! 15  1
大谷研究室のさいごのスタッフの髙島舞助教は,2022年4月に5年の任期で名古屋大学大学院工学研究科に異動.そして,本日,東京理科大学工学部工業化学科(葛飾キャンパス)に講師として異動し,独立研究室で活動開始.これで,大谷研究室に在籍したすべてのスタッフが独立研究室をもったことに.おめでとう,そしてありがとう! イメージは左から,北大触媒研の大谷研着任の日(2015年10月1日)/大谷研さいごの日(2022年3月23日)/名古屋大学に納入(貸出し)されたRDB-PAS測定装置のまえで(2024年12月)/ラボ案内表示/独立研究室!.《これはエプリルフールの記事ではありません》
■ 2025年4月1日・《1097》エプリルフールねた 800  0
大谷研究室クロニクルで2005年4月1日からはじまった「エプリルフールねた」掲載20周年を記念して,「ひっかかったチャンピオンねた」の投票を実施しています.応募サイトから,これまでの33報の「エプリルフールねた」のうちで,「これにはひっかかった!」というものをえらんで(複数回答可)[回答ボタン]をクリックするだけ.回答していただいた方には,「学会運営エンジンmeddle」上で運営される学会(学術集会)で共通して使用できるクロスオーバークーポン(800円相当)をさしあげます.なお,クーポンを電子メールでお送りするため,電子メールアドレスの登録が必要です.応募サイトはこちら.期限は2025年4月30日までですのでお早めに! なお,気にいった「エプリルフールねた」に『!』をつけてください(複数クリック可).
■ 2025年4月1日・《1097》電子トラップ関連論文が800報超に 15  0
逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)による電子トラップ密度のエネルギー分布測定による結果をふくむ原著論文(共著者となっていない[=測定の謝辞があるもの]ものもふくむ)が800報ごえ.さいしょにRDB-PASの原理を発表した「Nitta, A.; Takase, M.; Takashima, M.; Murakami, N.; Ohtani, B. A Fingerprint of Metal-oxide Powders: Energy-resolved Distribution of Electron Traps. Chem. Commun. 2016, 52, 12096-12099. [10.1039/C6CC04999K]」(2016年9月7日出版)からはじまって,およそ9年.さいきんは,「いつの間にか出版されていた」ことがあるので実際にはもうすこしおおいかも.このペースでいくと,2030年には2,000報超も必至.くわしくはこちら
■ 2025年3月31日・《1096》年度最終日 1  0
助手時代の1992年からのこっている業務日誌(当初はシステム手帳に万年筆で記入=のちにディジタル化)をながめていると3月31日はほぼ毎年学会に出席.2014年までで学会出張がなかったのは,1994,1997,2006年だけ.1990年代はほとんど日本化学会春季年会.印象にのこっているのは,日本大学で開催されたときの桜上水の桜並木.その後は,電気化学会(かつては電気化学協会)大会と触媒討論会.2015年と2016年は業務日誌が消失しているので不明だが,それ以降はコロナ禍もあって出席なし.もちろん定年退職の2022年以降はことしもふくめて出張なしの年度最終日.大学在職中はそんなことはかんがえなかったが,いまは「ことしもNPOを無事に運営できた」というありがたみを感じる.
■ 2025年3月30日・《1095》RDB-PAS測定装置 1  0
いまから3年まえのきょう,逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)測定装置5台を研究室から特定非営利活動法人touche NPO事務所として使用すべく賃貸を開始したマンションの一室に搬出.本来は,国立大学の財産である備品は大学や研究所などの非営利の研究機関にしか移転できないので,NPO設立前には移動できないのだが,後づけで認めてもらったという経緯.いまからかんがえれば,RDB-PAS測定の真価ともいえるERDT(電子トラップ密度のエネルギー分布)のピーク分離による解析ができるようになったのは,思いきって移転し,3年間で数百のサンプル測定をおこなった結果といえる.ありがたい話.イメージは左から,2021年当時の装置群/2022年3月の搬出時のようす/現在の装置群(SP1は名古屋大学に貸出/SP2は調整中)
■ 2025年3月29日・《1094》退職まえの日々 1  0
2022年3月18日のオンラインでの最終講義以降の約2週間は怒濤の日々.研究室の居室と実験室をほぼぜんぶ「からっぽ」にするために,廃薬品類や廃棄物品を多額の費用をかけて処分するとともに,RDB-PAS測定装置のNPOのワークスペースへの移転や窓ガラスや床のそうじ,教授室のタイルカーペットのはりかえなどなど.ようやくさいごの31日になってひといきついて動画撮影でしめくくり.1998年に教授になって研究室をもったときは,こんな日がくるとは想像もしていなかった.
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■ 2025年3月28日・《1093》50年まえの年度末 1  0
50年前は1975年.高校3年生のさいごのひと月はどうすごしていたのか.業務日誌(京大式カードにかいていたものをディジタル化したもの)をみると,合格発表以降なんとものんびりした日々をすごしていたもよう.いきつけだった西宮市の甲東園や甲子園の喫茶店にあいさつしたり,母校をたずねてみたり,おさななじみに電報をうってみたり.後半は下宿さがし(当時は学生のすまいといえば下宿,つまり家主の家の「部屋」を借りる).けっこう苦労している.3月29日に室町一条(大学からは歩いていける距離ではない)の下宿を契約しているが,4月にはいってから関田町(せきでんちょう=加茂大橋と百万遍のちょうどまん中あたり)の旧西園寺邸西の下宿に変更し,ここで結婚までのおよそ6年間をすごすことになる.
■ 2025年3月27日・《1092》Chemistry Letters 2  0
きょうの論文6つのうち,前半の3つは1980年代の京大時代のもので,なんとすべて日本化学会発行の「Chemistry Letters(Chem. Lett.)」に掲載.この時代は原稿はいわゆる「タイプ+打ち」のものがそのまま論文になった.図面はもちろん「ロットリング」で描いたものをはりつけ.なにかの賞の応募書類には「印刷中のものも含めて337報(すべて査読つき)・これらのうち,速報誌(Chemistry Letters)掲載は30報,和文誌(日本化学会誌)掲載は1報(欧文誌なし・日本化学会の論文誌への掲載は全原著論文の9.5%)」とある.1980年代から,JACSやChemical Communications(Chem. Commun.)にリジェクトされてさいごに投稿することがほとんど.その意味では,発表の機会をあたえてくれるChem. Lett.は貴重な存在といえる.イメージは左から,SCH1985の1ページめ/WOF1988の2ページめ.
■ 2025年3月26日・《1091》会告 1  0
学会運営エンジンmeddleで運営予定の夏の学術集会(学会)のうちあわせで,「うちの学生が,学会の『会告』のボタンが画面の下の方にあるので見つけられなかった」と.たしかに...ただ,ウェブページにアクセスする目的はひとつとはかぎらない.発表申込の期間に「会告」を上部に大きく配置すると,それ以外の目的,たとえばすでに申しこんだ発表の内容の確認とか,要旨のテンプレートをさがすためにアクセスするひとには迷惑.アンケートをふくめて「わかりにくい」という意見は,「ある目的のためにアクセスしたときに該当のものがすぐに見つからなかった」ということだから,多数の目的にすべてあわせるのは不可能...ということで,今回は「会告」を「サマリー」に変更して,上部のメッセージボックスに表示(イメージはシミュレーション=現在表示中の学会がないため).《「もうわかってる」というひとのために「非表示」ボタンも配置予定》
■ 2025年3月25日・《1090》光触媒マスク 1  0
Googleのアラートで「光触媒」のキーワードを登録していると,ほぼ毎日のようにアラートがとどく.きのうとどいたのは,これ(イメージ左).コロナ禍でマスクの需要があがったときに,おおくのメーカーが参入し,光触媒をつかったものも多数市場に.このメーカも,「V-CAT」なる可視光応答性の光触媒をつけたものを販売したが,マスクでの試験データなしに抗ウイルス性能をうたったため景品表示法違反となったもの.その「V-CAT」なる光触媒については,その製造メーカーは「抗菌・抗ウイルス性能」があるとしている(イメージ右)から,マスクのメーカはそれをうたったということか.このあたりが光触媒の実用の場合のむずかしいところ.「(じゅうぶんな)光があたらないと光触媒は機能しない」
■ 2025年3月24日・《1089》ショートカットキー一覧へのショートカットキー 1  0
パソコン操作でよくつかう機能をショートカットキーをつかうのだが,特殊なものはわすれがちで,「これのショートカットキーはなんだっけ」ということに.ショートカットキー一覧を表示するショートカットをつくれないかとかんがえたが,指定したファイルをひらいて表示するショートカットキーはなさそう.パソコンの画面のデスクトップにメモをはりつけておいて[Windows]+[D]でみるという手もあるが,これだとパソコンごとに設定が必要.そこで,ブラウザの「ホーム」をショートカットキー一覧にすることに.ブラウザの[ホーム]ボタンのクリックか,[Fn]+[Alt]+[Home]で表示可能...やれやれ.《つくった当初からかなりショートカットキーの数が増大》
■ 2025年3月23日・《1088》会員限定 1  0
とある学会の支部が主催する学術集会では,学生表彰の審査を希望する場合には,その学会の学生会員でないとだめで,すくなくとも発表申込時点で入会をもうしこんで,受付番号を取得しておかなければならない.その場合には,要旨PDFファイルのアップロード時点では,正式な会員番号が発行されているはずなので,それを入力しないとアップロードできないしくみ...なのだが,学会事務局の手ちがいか,会費のふりこみが遅れたのか,なんらかの理由で,アップロード締切までに正式の会員番号が発行されていない年があり,その年は例外的にバックドアからなら会員番号なしでアップロードできるように設定...したままわすれていたので,昨年もバックドアから会員番号なしのアップロードが可能であった(実際にアップロードされていた),ということが発覚.なんと.
■ 2025年3月22日・《1087》フォネティックコード 1  0
18年まえのきょうの話題は「フォネティックコード」(電話で文字をつたえるための「ことば」)で,「元素記号でもつかえると思ったがいきなり『A』がない」と.たしかにそうだけど,「アルゴンの『A』」でもいいわけで,それなら元素記号(イメージ左の周期表はウィキペディアより)がフォネティックコードになるかとかんがえてみたが,「J」と「Q」がない.日本で発見された「ニホニウム(Nh)」が「ジャポニウム(Jp)」だったら,のこりは「Q」だけだったが...《「JとQ」ではじまる元素記号がないことを記したウェブページはあった・「ジャパンのJ」と「クイックのQ」でことたりる...ともいえる》
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