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今日は2026年9月18日(金) 
■ 2026年9月11日・《1625》応用物理学会 1  0
2026年度第87回応用物理学会秋季学術講演会が北大札幌キャンパスで開催中.その展示会(JSAP EXPO Autumn 2026)(第一+第二体育館・相当な数の出展企業数[イメージ左])に逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)測定装置開発中のユニソクと分光計器の両社が出展ということで,天気のいいきのうに見学.展示会だけは無料で登録不要だが,実際にはおなじ会場でポスターセッションがあり,たまたま光触媒の発表もあったので質問も.ユニソクのブースでは,RDB-PAS測定装置の試作機開発中との表示も.開発担当者の方にはきょうワークスペースにおこしいただいて,ディスカッション.
■ 2026年9月10日・《1624》高分解能NMR 4  0
きのうスマートフォンのNHK ONEで北海道大学が先端研究基盤刷新事業に採択されたとのニュース(イメージ左).見出しが「新しい分析機器を開発...」とあるので,いったいどんな分析機器かと思って記事を読むと「開発が計画されているのは強い磁場の中で物質に電磁波を当て,その際に出た電気信号を読み取って分子構造などを分析する「NMR装置」と呼ばれるものです」と.あたらしいものではないが,超高分解能(1.3 GHz)(はじめてNMRなるものをみたのは修士の学生のときでその装置は60 MHz)だという.それだけで40億円もかけるのかと,文部科学省のサイト(イメージ中)をみたら,北大の申請のなかでNMRはほんの一部(イメージ右).そもそも事業の目的が「若手を含めた全国の研究者が挑戦できる魅力的な研究環境を実現する」なので当然ともいえるが,この事業に採択されることによって,関係する研究者の「研究時間がへる」ことはまちがいない.
■ 2026年9月9日・《1623》メタノール吸収 4  0
逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)測定ではメタノール飽和窒素を光音響(PA)セルにみたすが,メタノール吸着がすくないサンプルの場合には,標準でつかっていたバイトン(Viton)製Oーリングがメタノールを吸収してピークが生じないので,PF-FF(FFKM)製Oーリングにきりかえて,多くのサンプルで測定可能になった...のだが,サイズのややちいさい薄膜試料(イメージ左)では,セッティングによってはおそらくサポート用のゴムシートがメタノールを吸収するためか,依然測定できず.そこで,FFKMゴムシートをさがしたら,超高価でとても手がでない(イメージ中)ため,Geminiに「メタノールに強いFFKM以外のゴム」で相談すると,あっさり候補を提示してくれた(イメージ右).さっそく,手ごろな値段のEPDMとIIRをモノタロウで発注.さてさて,これでうまくいくか...
■ 2026年9月8日・《1622》酸化銅 2  1
きょうの論文のひとつ「COCAT2020」は光触媒酸素生成反応の助触媒とかんがえられている成分の寄与を光強度依存性をもとに解析したもので,おそらくさそわれて特集号に投稿したもの.J. Chem. Phys.はほかにはないだろうとおもってさがしてみると,J. CHem. Phys.掲載論文は「COCAT2020」以外に(意外にも)2つあった.ひとつは,大谷研究室元助教(現室蘭工業大学准教授)の高瀬さんのもの,もうひとつは国際共同研究の結果(「HJUNC2020」)であったため記憶になかった.どんな研究だったのだろうと「HJUNC2020」を読んでみると,チタニアに担持された酸化銅(CuO)光触媒に関するもので,なんといまRDB-PAS測定を受託しているスロベニアから送られてきたサンプルのデータ解析に役立つものであった(CuOの吸収スペクトル).どんなことでもやってみるのがいいという例かもしれない.
■ 2026年9月7日・《1621》北海道だけの道路標識 7  1
きのうの「記号・マーク・ピクトグラム」のなかにも道路標識がでてきたのだが,見ていて思いだしたのが,先月さとらんどからの帰りにとおった道でみた「はじめて見る道路標識」.それがなんだったか思いだせないので,もういちどいってみようかとも思ったが,Googleストリートビューでさがしたら...ありました!(イメージ左)三角点通の一本西の南北のとおりの札苗中学校の交差点の北東側.この交差点を南にいくと,川(中央分離帯)をはさんだ状態から対面通行になる,というのをしめしたもの(らしい).どうやら北海道には北海道開発局がきめた独自の道路標識があるようで(イメージ右),標識愛好家によくしられているらしい.なぜ北海道だけかというと,それは積雪があるからと.なるほど.
■ 2026年9月6日・《1620》「記号・マーク・ピクトグラム」ぱらぱら読み 3  1
稲葉茂勝「記号・マーク・ピクトグラム さまざまなデザインとその工夫」(ミネルヴァ書房/2026)ぱらぱら読み.記号というと単純にマークにちかいものともおもえるが,哲学でつかわれるときには,マークとはちがって「社会的な習慣や約束」が背景にあるという(58ページ).わり算の記号は,日本では「÷」と小学校の算数の授業ではならうが,すくなくとも高校以降では「/」である.そのあたりの解説はないが,世界で「÷」をつかっているのは日本,アメリカ,イギリスほか数か国だけと(97ページ).じぶんに関係ありそうな「高齢運転者標識(イメージ中)」はともかく,はじめて知ったのは国土地理院が外国人むけに地図の記号をきめていること(158ページ・イメージ右).なるほど.
■ 2026年9月5日・《1619》A-PRAS申請準備 3  1
ひょんなことから3月に知った研究支援サービス・パートナーシップ認定制度(A-PRAS).あす正午が申請締切で,きのうから「学会運営エンジンmeddleによる学会運営サポート(代行)」と「電子トラップ密度分布測定による固体材料の構造解析受託」の2件を申請すべく申請書と添付資料を準備中.2019年(平成元年)から「アカデミックの研究者の支援」を目的としてはじまったというが,大学在籍中もふくめていちども目にしたことがなく,実際に認定されても文部科学省のウェブサイトに掲載される程度だから,認定によって利用が促進されるとはおもえないが,申請書をつくっていると,学会運営エンジンmeddleと逆二重励起光音響分光法測定・解析が,いずれもいかにユニークなものなのかがわかったと自己満足.《8月19日に公募説明会があって「わが国」ではない研究者も支援していいのかとたずねたら,「わが国」の研究者の支援があれば問題ないとのお返事・20260907に無事2件申請完了》
■ 2026年9月4日・《1618》懇親会費 4  1
学会運営エンジンmeddle上で運営された某学会(学術集会)のアンケート調査期間が終了したので,チェックしていたら懇親会について「学生が参加するという雰囲気を担当教員から感じなかった」とのコメント(公開されています).これまで記録をざっとみると(meddleならこれまでの記録を簡単に参照可能),懇親会の学生割合が10%をきっているのは,去年とことしだけ.気になるので,実行委員会なら「懇親会参加数記録」(イメージ/掲載データはすべて公開)をみることできるようにスクリプトを修正.一見して,ここ2年の学生割合の低下は,学生の懇親会費が,これまでより高額によるもの.また,参加登録総数に対する懇親会参加者割合も懇親会費と関係があるような.近年の物価高とはいえ,懇親会費を考慮していかないと...《それにしても学会運営エンジンmeddleはそのなまえ(meddle=おせっかい)のとおり「おせっかい」であるといえる》
■ 2026年9月3日・《1617》サーバ証明書 2  1
「touche-np.org」ドメインのSecure Sockets Layer(SSL)サーバ証明書の更新.これまでとおなじように,サーバ証明書だけを更新してApacheを再起動すればいいとおもっていたら,セキュリティエラー(イメージ左).「あらら」とおもってマニュアルをよく読んでみると(イメージ中)ちゃんと「中間CA証明書」も更新が必要で,さらに「クロスルート証明書」を連結してアップロードと記載あり.やってみたらあっさり解決.この作業中各学術集会(学会)のサイトもアクセスできなかった(このごろのブラウザでは「https://」でないと接続しない)ので,そのおわびも掲載(イメージ左).こんなことになるのは,経費節減のため,サーバも単なるマシンのみの契約ですべての設定をマニュアルでおこなううえに,サーバ証明書もまたすべてマニュアルで更新の最低価格(5か月で418円!)のものだから.《前回まではこのサーバ証明書は1年で990円だったが,有効期間が5か月に短縮されて418円になった=税抜1か月75円(5か月375円)のはずが5か月380円に5円値あがり!》
■ 2026年9月2日・《1616》再投稿 2  1
「Getting ready to resubmit? You might be thinking about how to revise your manuscript. Here are some tools and resources to help ensure your manuscript stands the best chance of being accepted by another high-quality journal. 」なるメッセージがWileyから配信.現在のところ,3つくらいの国際共同研究の論文(というよりRDB-PAS測定した経緯で共著者になっている論文)が投稿中だが,いずれもElsevierの雑誌なので,それらのうちどれか(あるいはいくつか)がさいしょにWileyの雑誌に投稿されてリジェクトされていることによるものか.それにしても,「another high-quality journal」に掲載されるために,リジェクトした論文の著者にまでメールを配信する時代なのか...
■ 2026年9月1日・《1615》ミネラルマルシェ 7  1
なにかのメールで第1回札幌ミネラルマルシェ(2026年8月28日〜30日/サッポロファクトリー・天然石/鉱物/隕石/化石などの展示即売会)の案内がきていたので,最終日の日曜日に行ってみたら,老若男女,たくさんのひとがきていてごった返していた(イメージ左).鉱物の店と宝石の店で半々くらいで,鉱物の店はぜんぶのぞいてみたが,ブースのまえで商品をみるひとがほとんどうごかないので,半分くらいはじっと待っているだけ.ほとんどが水晶だが,いくつかの店ではルチル(酸化チタン)もあって(アナタースはなかった),手ごろな500円のサンプルを買ってしまった(イメージ右).《鉱物図鑑をみてもルチルの鉱物試料は黒色で鉄などの異種金属がドープされている》
■ 2026年8月31日・《1614》8月31日 2  1
なぜか8月31日が期限の「券」が多数.「洋服の青山」は割引券が2枚で合計8,000円分(使用せず・ふいの葬儀参列で購入したときにカードをつくったら毎年送られてくるが,いちども使用せず).「銀だこ」の100円割引券が4枚(使用せず).ちかくのケーキ屋「アンジェフレット」のサービス券は合計1,000円(きょう行ってみたら休みだった.ウェブページでは月曜は営業のはずなのに...休みあけに交渉予定).ということでどれもつかえなかった...やれやれ.《アンジェフレットは8月31日が臨時休業だったようで9月6日まで延長とのこと》
■ 2026年8月30日・《1613》由来 2  1
土曜日のきょうの日本経済新聞の文化欄に連載の今野真二「日本語日記」のタイトルは「由来」で,天気予報ででてきた「熱帯低気圧由来の〜」から「由来」ということばについて,本来は「そうなった筋道」や「由緒・来歴」という意味であると解説.そういえば「熱帯低気圧由来の台風」という表現をどこかできいたことがあるが,違和感を感じたのでGeminiにたずねてみたら「違和感を覚えるのは,非常に鋭く,正しい感覚です」とのご託宣.「もとのすがた」ではないよね...などと納得していたら,この「日本語日記」はたいてい最後は「〜ですね.」でおわるのに,今回はそうではなかった.
■ 2026年8月29日・《1612》O−リング変更(続報) 2  1
大谷研究室で光音響分光法(PAS)をつかった研究をはじめたときからPAセルの封止にずっとつかってきたバイトン(フッ素ゴム)製のO−リング.「バイトンは薬品につよい」という思いこみがあったのだが,実際にはRDB-PAS(逆二重励起光音響分光法)測定に必須のメタノール(窒素に飽和させて導入)で膨潤する,つまり吸収する性質のため(長期間の使用で分解),メタノール吸着がない(あるいはすくない)サンプルでは,測定開始とともにメタノールがOーリングに吸収されて信号強度が低下し,電子トラップがあってもピークがあらわれないことがあると判明して全フッ素化ゴム(FP-FF)にかえることに.つかってみたら,一部のサンプルでは信号強度低下が解消した.まずはひと山こえたか.
■ 2026年8月28日・《1611》外国ユーザーリスト 2  1
きょうの日本経済新聞(か毎日新聞)の1面トップで「外国ユーザーリスト」にある研究機関などとの共同研究にもとづく論文が増加していて問題だと.そのリストは初耳だったので経済産業省の該当ページをみると,「大量破壊兵器等の懸念又は通常兵器の開発等,取引状況等の確認を要する外国・地域所在団体の情報を提供する」のが「外国ユーザーリスト」で,掲載団体は合計15か国・地域の835の団体であると(2025年9月29日現在)[PDFファイル].おおくは,イランや北朝鮮,中国,パキスタン,ロシアの企業と一部大学・研究機関で,中国では北京理工大学をはじめとして10をこえる大学がふくまれている.ざっと目をとおした範囲では,共著論文はないもよう...やれやれ.
■ 2026年8月27日・《1610》メタメッセージ 2  1
きのうの記事の「技術哲学」にでてきた「メタメッセージ」ということばが気になってしかたない.たとえば,店で食事をして店員に「ごちそうさま」といったら,それは「会計をお願いします」という意味のメタメッセージであるという.おそらくこれは海外では通用しない(だろう)から,メタメッセージというは一種の文化ともいえる.そういえば,先日のテレビ番組で,韓国では「ごはん食べた?(パムモゴッソ)」は「元気ですか」や「気にかけているよ」という相手を思いやるあいさつ(安否確認)のメタメッセージで,プロポースした相手が受け入れるまで,毎日LINEで「ごはん食べた?」と送りつづけたはなしが紹介されていた.このメタメッセージも韓国の文化か.
■ 2026年8月26日・《1609》「技術哲学」ななめ読了 3  1
金光秀和・吉永明弘編「技術哲学」(昭和堂/2024・北大附属図書館開架図書)ななめ読了.読みとばしがおおいためか,「技術哲学とはなにか」ということはつかみきれなかったが,「なにをかんがえる(べき)か」についてはおぼろげに見えたような気がする.また科学と技術の関係については,日本は明治からの「富国強兵」の思想にもとづいて,「技術をうみだすための科学」となっている(015ページ)は納得.ほかには理化学研究所が「(唯一の)自由な基礎研究の場」であったが,戦後は科学技術庁のマネージメントによって基礎研究が国家のためのものに変容した(51ページ)ことや,福島原発事故の遠因(というより根底の原因)が原発を日本に導入するときにモデルとしたアメリカの原子力委員会の立地指針のうちの「低人口帯への導入」と「住民避難対策の作成」の2項目が,おそらく「それでは原発を設置できない」という理由で削除された(53ページ)が印象にのこった(原発については14章も).また,オンラインミーティングなどのテレプレゼンスの技術に対する「対面信仰」の根源が「対面でやるべきことをテレプレゼンスですましている」というメタメッセージに由来するとの指摘(119ページ)も.
■ 2026年8月25日・《1608》「ジョークで読み解く『ロシア近現代史』」読了 2  1
名越健郎「ジョークで読み解く『ロシア近現代史』」(PHP新書/2026・北大附属図書館開架図書)読了.著者は時事通信モスクワ支局長だったこともあり,2025年にロシア外務省から入国禁止になっている(250ページ).ロシアの小話「アネクドート」からひとびとがロシアという国,とくに政治体制をどのようにとらえているのかをしめしたもの.気に入ったのをいくつか.「問=冷戦はなぜ終わったのか・答=地球温暖化が始まったからだ」(136ページ),「ペスコフ大統領報道官の会見で記者が質問した.『将来,女性が大統領になることはありますか』『無理だ.プーチン大統領が男だから』」(222ページ)と「問=ピョートル大帝とプーチン大統領の共通点はなにか・答=ともにロシアを十九世紀に導こうとしている」(243ページ).著者はプーチンとそのとりまきが高齢化して「世代交代」がおこるだろうとしている.はたして...
■ 2026年8月24日・《1607》「ヒトラーに抵抗した女性たち」読了 6  1
遠藤孝夫「ヒトラーに抵抗した女性たち 人間らしさを守る闘い」(彩流社/2026[北大附属図書館開架図書])読了.「本当に自分は二十世紀に生きているのだろうか」(7/168ページ)は,紹介される3人の女性たちのひとりエリーザベト=フリュッゲの夫であるヴォルフが「帝国水晶の夜」事件での惨状をみて語ったとされる.そして現代に生きるわたしたちも「本当に自分は二十一世紀に生きているのだろうか」とおもわざるえない状況のなかにある.3人の女性たちが,ほとんどがナチズムに迎合していくドイツ国民のなかで,抵抗をつづけた原動力は「ひとはどうあるべきか」というおもいだと感じた.そして3人ともそのおもいはキリスト教信仰とつながっており,シュタイナーの人智学思想(シュタイナー学校)とキリスト者共同体などで共通性がある.
■ 2026年8月23日・《1606》「AIという鏡 人の価値とは何か」読了 4  1
佐々木閑・佐々木斎生「AIという鏡 人の価値とは何か」(法蔵館/2026・北大附属図書館開架図書)読了(横書きの「数学者の章」はななめ読み).仏教学者(父)と数学者(子)の親子のAIに関する対話.この本の結論はただひとつ「我執を捨てる」(「対話の部」15/135ページ)であるという.人間の知能はコンピュータ(AI)におきかえられないというのは単なる思いこみで,経験が豊富なAIはすでに人間の知能をこえているとかんがえる必要がある.とくに研究者にとっては,実験や観察が必要な自然科学や調査が必要な社会科学ではAIによってすべて置きかえることはできないが,数学ではもうすぐに研究者のできることがなくなるだろうという.研究者だけでなく,人間はだれでもAIにかなうことはできなくなるだろうから,「ひとよりすぐれている」感覚はもてなくなり,それを「生きがい」にすることはできない.そこで再登場するのが仏教のおしえとしての「(じぶんは知能をもっているという)我執を捨てよ」であるという.ただ,研究者としては,「社会に貢献する」という目的はすてて,「探求行為自体に喜びを見出す」(130ページ)のがよい(あるいは「それしかない」)と.たしかに.
■ 2026年8月22日・《1605》色素脱色 2  1
NSTSなるところから「ZnO Photocatalysis & Machine Learning Workshop」なるオンラインミーティングの案内がとどく.2日めは「Organic Dye Degradation」についての解説があるらしい.こんなワークショップの題材になるほど「有機色素の可視光分解(実際には脱色)反応が(可視光照射下の」光触媒活性評価に有効」という誤謬が既成事実として定着しているらしい.いったいどのくらいの(何千か何万報)の「questionable」な論文が出版されてきたのだろうかとおもうとおそろしい.いまさら「色素脱色で評価した可視光光触媒活性はあてになりませんよ」と声高にさけんでもなにもおこらない.さてさて...
■ 2026年8月21日・《1604》O−リング変更 2  1
RDB-PAS(逆二重励起光音響分光法)測定でのさまざまな問題の原因のひとつが「バイトン製O−リングによるメタノールの吸収」にあることがわかってきた.とくに,測定開始直後からメタノール飽和窒素を充てんしたPAセルからのPA信号強度が連続的にさがってくるのはセル内のメタノール濃度が低下するためと推察され,「つかいふるし」のO−リングでは顕著だが,新品をつかうとかなり「まし」になることがひとつの根拠.そこで,メタノールをふくめて有機物に耐性のある(膨潤しない)「完全フッ素化フッ素ポリマー=『FP-FF』」という高価な(バイトン製の10倍)O−リングを発注して一昨日とどいた.いくつかのサンプルでためしてみたところ,期待どおり「PA信号強度の低下」はなくなった.やれやれ,これでひとつの「やま」はこえたかもしれない.
■ 2026年8月20日・《1603》爺婆と広島焼 6  1
一昨晩,?島舞さん(元大谷研究室助教/東京理科大学講師/通称「ジュニア」)一家が家族旅行の途中でたくさんのおみやげをもってご来訪.末っ子の涼介くん(0歳10か月)は初お目見え.大谷家は広島焼でおでむかえするとともに,6月にとなりの道立近代美術館の「ポケモン×工芸」展で爆買いしたポケモングッズを贈呈.騒々しいながらもなごやかな時間をすごしました.どうもありがとう! 写真は左から,おかえりまえの集合写真/鼻のマジック練習中の颯介くんをみまもる爺婆/末っ子の孫の涼介くんをみまもる爺婆.《きょうも広島焼を10枚.業務日誌の記録にある記事だけでも1996年以降30回広島焼パーティをやっているので,おそらく生涯で500枚は焼いたかと》
■ 2026年8月19日・《1602》ベンチ 5  1
測定装置の補修や「ためし」に部品をつくってみるという工作をやるときに,大谷研究室時代とちがってワークベンチがないし,そもそも万力がないのでけっこう苦労する.ホームセンターにいったときに工具のレーンをのぞいていたら安価なアルミニウム製の万力があったので購入したが,固定するところがない.そこで,大谷研究室からもってきた木製の「踏み台」(「北大庁理」の金属銘板つき=触媒研に研究室をもったときに理学部のゴミすてばからひろってきたもの・ワークスペースにさいしょにもってきたもの(イメージ右))をちょっと改造して万力と「とりはずし」可能な切削粉うけを設置(イメージ左).ついでに,段のうえで工作したときのゴミ受けのスライド式トレーも設置(イメージ中).踏み台の機能はそのままつかえるところが「みそ」.
■ 2026年8月18日・《1601》「ファラデーの『錆びない鉄』」一気読み 3  1
田中和明(和鐵)「イラスト図解 ファラデーの『錆びない鉄』」(秀和システム新社/2026・北大附属図書館で借りだし)一気読み.電磁気学の祖とされるマイケル=ファラデーが,王立研究所ではたらいた初期に金属,とくに錆びない鉄について研究してきたこと,そしてその成果の再再評価(再評価はハドフィールドによる(327ページ))について技術士(金属部門)である著者が,じしんによるイラストともに「小説」として書いた(373ページ)もの.ファラデーが合金鋼の研究をやめた要因が,秘密保持のためパトロンの製鋼所の要請により研究成果を公表しないように要請されたための真偽はあきらかではないが,もしやめなければ電磁気学の研究はおくれたのはまちがいなく,逆にいえばやめなければ現代はなかったといえるかもしれない.当時のファラデーの論文についてはいまの感覚からいうとおかしなところもおおいが,それはのちのファラデーの電磁気学の研究があったから分析や解析装置がつくられたためである(234ページ)のはそのとおりだとおもう.
■ 2026年8月17日・《1600》EOC2017同窓会 6  1
6月に福岡で開催された有機電子移動化学討論会において,仙北久典先生(北海道大学大学院工学研究科)が令和8年度有機電子移動化学学術賞を受賞されたのを機会に,2017年に札幌で開催された第41回有機電子移動化学討論会の世話人3名(仙北久典/大谷文章/高瀬舞)と当時大谷研究室の秘書として実務をサポートしてくれた青木加苗さん(現在は北海道大学化学反応創成研究拠点(ICReDD)スタッフ)があつまって9年ぶりの実行委員会を8月14日に「中国料理 侑膳」で開催.高瀬さんの次女(大谷のacademic grandchildrenのひとり)の紅梨さんも参加.ひさしぶりに集合して話をしているうちに10年ほど若返ったような気分に.みんなありがとう! イメージは左から,2017の討論会の懇親会の実行委員会3人/お祝いケーキ.
■ 2026年8月16日・《1599》「測りすぎ」読了 4  1
ジェリー・Z=ミュラー「測りすぎ―なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?」(みすず書房/2019・北大附属図書館書庫から借用)読了.原題は「「The Tyranny of Metrics(メトリクスの暴政・数値目標の圧政)」.そもそもパフォーマンスを数値として評価することは不可能ともいえるが,数値目標を設定することじたいは否定されるべきものではない.しかし往々にして,数値が目的化するために問題が生じるのはまちがいない.すくなくとも「イノベーション」は数値目標からでてくるものではなく,逆に「事前に設定された数値目標に合わせるように人の働き方を強制すると,ほぼすべての状況で基調な資質であるイノベーションと独創性を抑えこんでしまいがちだ(20ページ)」となる.イノベーションそのものを目標にするなら,数値目標は「どれだけなにもしないでいい時間があるか」しかない.
■ 2026年8月15日・《1598》道なき道 7  1
たまたまみたNHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で,警視庁の分析係の「神」として紹介されたのは警視庁捜査支援分析センター(SSBC)警部補の三浦達也氏.防犯カメラの映像から容疑者がのっている自転車を特定することが可能という.警官になっていらい犯罪に関する情報の分析が重要であることを確信するも,「現場主義」を信奉する周囲の賛同をえられず悶々としていたが,あるとき自転車の特定を依頼されてから,分析が重要視されはじめ,現在は警視庁管内はもちろん,全国の警察で自転車特定についての講義もするという.三浦氏の職場のパソコンの1つのモニタには.「道のあるところを行くな.道のないところに赴き,そこに足跡を残せ(Do not go where the path may lead, go instead where there is no path and leave a trail.)」というラルフ・ワルド・エマーソン(Ralph Waldo Emerson)のことばが壁紙になっている.RDB-PAS開発とおんなじだ.
■ 2026年8月14日・《1597》セイソン 2  1
「セイソン」から「セゾンカード」のポイント失効のおしらせなる詐欺メール.メール送信元の「セイソン」は問題外だが,本文も「永久不滅ポイントが有効期限をむかえる」というなんとも意味不明な表現.でもまぁ「9,435ポイント(ふつうにかんがえれば約10,000円)が失効する」といわれたら反射的に反応するひとがいるから,こんな一見して詐欺メールとわかるような「いいかげん」なメールにもひっかかるのか...どっちもどっちといえる.
■ 2026年8月13日・《1596》色素脱色反応 3  1
Topics in CatalysisからVolume 69, Issue 15-16の「Hybrid Nanomaterials for Sustainable Remediation of Formidable Chemical Pollutants」刊行のアラートメール.この特集の27報の論文のうち22報が光触媒反応で,そのうち16報が有機色素(タイトルにあるものだけでも,Crystal Violet,Methylene Blue,Rhodamine BとMethyl Violet)の分解.そもそも「Sustainable Remediation」だから機構はともかく色素が分解(おそらく実際にみているのは脱色で分解されているかどうかはわからない)すればいいのだが,それを「photocatalytic」というのはむずかしい.まぁそうはいっても,この「ながれ」はもはやとめられない.
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