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今日は2026年8月26日(水) 
■ 2026年8月25日・《1608》「ジョークで読み解く『ロシア近現代史』」読了 1  0
名越健郎「ジョークで読み解く『ロシア近現代史』」(PHP新書/2026・北大附属図書館開架図書)読了.著者は時事通信モスクワ支局長だったこともあり,2025年にロシア外務省から入国禁止になっている(250ページ).ロシアの小話「アネクドート」からひとびとがロシアという国,とくに政治体制をどのようにとらえているのかをしめしたもの.気に入ったのをいくつか.「問=冷戦はなぜ終わったのか・答=地球温暖化が始まったからだ」(136ページ),「ペスコフ大統領報道官の会見で記者が質問した.『将来,女性が大統領になることはありますか』『無理だ.プーチン大統領が男だから』」(222ページ)と「問=ピョートル大帝とプーチン大統領の共通点はなにか・答=ともにロシアを十九世紀に導こうとしている」(243ページ).著者はプーチンとそのとりまきが高齢化して「世代交代」がおこるだろうとしている.はたして...
■ 2026年8月24日・《1607》「ヒトラーに抵抗した女性たち」読了 3  0
遠藤孝夫「ヒトラーに抵抗した女性たち 人間らしさを守る闘い」(彩流社/2026[北大附属図書館開架図書])読了.「本当に自分は二十世紀に生きているのだろうか」(7/168ページ)は,紹介される3人の女性たちのひとりエリーザベト=フリュッゲの夫であるヴォルフが「帝国水晶の夜」事件での惨状をみて語ったとされる.そして現代に生きるわたしたちも「本当に自分は二十一世紀に生きているのだろうか」とおもわざるえない状況のなかにある.3人の女性たちが,ほとんどがナチズムに迎合していくドイツ国民のなかで,抵抗をつづけた原動力は「ひとはどうあるべきか」というおもいだと感じた.そして3人ともそのおもいはキリスト教信仰とつながっており,シュタイナーの人智学思想(シュタイナー学校)とキリスト者共同体などで共通性がある.
■ 2026年8月23日・《1606》「AIという鏡 人の価値とは何か」読了 3  0
佐々木閑・佐々木斎生「AIという鏡 人の価値とは何か」(法蔵館/2026・北大附属図書館開架図書)読了(横書きの「数学者の章」はななめ読み).仏教学者(父)と数学者(子)の親子のAIに関する対話.この本の結論はただひとつ「我執を捨てる」(「対話の部」15/135ページ)であるという.人間の知能はコンピュータ(AI)におきかえられないというのは単なる思いこみで,経験が豊富なAIはすでに人間の知能をこえているとかんがえる必要がある.とくに研究者にとっては,実験や観察が必要な自然科学や調査が必要な社会科学ではAIによってすべて置きかえることはできないが,数学ではもうすぐに研究者のできることがなくなるだろうという.研究者だけでなく,人間はだれでもAIにかなうことはできなくなるだろうから,「ひとよりすぐれている」感覚はもてなくなり,それを「生きがい」にすることはできない.そこで再登場するのが仏教のおしえとしての「(じぶんは知能をもっているという)我執を捨てよ」であるという.ただ,研究者としては,「社会に貢献する」という目的はすてて,「探求行為自体に喜びを見出す」(130ページ)のがよい(あるいは「それしかない」)と.たしかに.
■ 2026年8月22日・《1605》色素脱色 1  0
NSTSなるところから「ZnO Photocatalysis & Machine Learning Workshop」なるオンラインミーティングの案内がとどく.2日めは「Organic Dye Degradation」についての解説があるらしい.こんなワークショップの題材になるほど「有機色素の可視光分解(実際には脱色)反応が(可視光照射下の」光触媒活性評価に有効」という誤謬が既成事実として定着しているらしい.いったいどのくらいの(何千か何万報)の「questionable」な論文が出版されてきたのだろうかとおもうとおそろしい.いまさら「色素脱色で評価した可視光光触媒活性はあてになりませんよ」と声高にさけんでもなにもおこらない.さてさて...
■ 2026年8月21日・《1604》O−リング変更 1  0
RDB-PAS(逆二重励起光音響分光法)測定でのさまざまな問題の原因のひとつが「バイトン製O−リングによるメタノールの吸収」にあることがわかってきた.とくに,測定開始直後からメタノール飽和窒素を充てんしたPAセルからのPA信号強度が連続的にさがってくるのはセル内のメタノール濃度が低下するためと推察され,「つかいふるし」のO−リングでは顕著だが,新品をつかうとかなり「まし」になることがひとつの根拠.そこで,メタノールをふくめて有機物に耐性のある(膨潤しない)「完全フッ素化フッ素ポリマー=『FP-FF』」という高価な(バイトン製の10倍)O−リングを発注して一昨日とどいた.いくつかのサンプルでためしてみたところ,期待どおり「PA信号強度の低下」はなくなった.やれやれ,これでひとつの「やま」はこえたかもしれない.
■ 2026年8月20日・《1603》爺婆と広島焼 5  0
一昨晩,?島舞さん(元大谷研究室助教/東京理科大学講師/通称「ジュニア」)一家が家族旅行の途中でたくさんのおみやげをもってご来訪.末っ子の涼介くん(0歳10か月)は初お目見え.大谷家は広島焼でおでむかえするとともに,6月にとなりの道立近代美術館の「ポケモン×工芸」展で爆買いしたポケモングッズを贈呈.騒々しいながらもなごやかな時間をすごしました.どうもありがとう! 写真は左から,おかえりまえの集合写真/鼻のマジック練習中の颯介くんをみまもる爺婆/末っ子の孫の涼介くんをみまもる爺婆.《きょうも広島焼を10枚.業務日誌の記録にある記事だけでも1996年以降30回広島焼パーティをやっているので,おそらく生涯で500枚は焼いたかと》
■ 2026年8月19日・《1602》ベンチ 4  0
測定装置の補修や「ためし」に部品をつくってみるという工作をやるときに,大谷研究室時代とちがってワークベンチがないし,そもそも万力がないのでけっこう苦労する.ホームセンターにいったときに工具のレーンをのぞいていたら安価なアルミニウム製の万力があったので購入したが,固定するところがない.そこで,大谷研究室からもってきた木製の「踏み台」(「北大庁理」の金属銘板つき=触媒研に研究室をもったときに理学部のゴミすてばからひろってきたもの・ワークスペースにさいしょにもってきたもの(イメージ右))をちょっと改造して万力と「とりはずし」可能な切削粉うけを設置(イメージ左).ついでに,段のうえで工作したときのゴミ受けのスライド式トレーも設置(イメージ中).踏み台の機能はそのままつかえるところが「みそ」.
■ 2026年8月18日・《1601》「ファラデーの『錆びない鉄』」一気読み 2  0
田中和明(和鐵)「イラスト図解 ファラデーの『錆びない鉄』」(秀和システム新社/2026・北大附属図書館で借りだし)一気読み.電磁気学の祖とされるマイケル=ファラデーが,王立研究所ではたらいた初期に金属,とくに錆びない鉄について研究してきたこと,そしてその成果の再再評価(再評価はハドフィールドによる(327ページ))について技術士(金属部門)である著者が,じしんによるイラストともに「小説」として書いた(373ページ)もの.ファラデーが合金鋼の研究をやめた要因が,秘密保持のためパトロンの製鋼所の要請により研究成果を公表しないように要請されたための真偽はあきらかではないが,もしやめなければ電磁気学の研究はおくれたのはまちがいなく,逆にいえばやめなければ現代はなかったといえるかもしれない.当時のファラデーの論文についてはいまの感覚からいうとおかしなところもおおいが,それはのちのファラデーの電磁気学の研究があったから分析や解析装置がつくられたためである(234ページ)のはそのとおりだとおもう.
■ 2026年8月17日・《1600》EOC2017同窓会 5  0
6月に福岡で開催された有機電子移動化学討論会において,仙北久典先生(北海道大学大学院工学研究科)が令和8年度有機電子移動化学学術賞を受賞されたのを機会に,2017年に札幌で開催された第41回有機電子移動化学討論会の世話人3名(仙北久典/大谷文章/高瀬舞)と当時大谷研究室の秘書として実務をサポートしてくれた青木加苗さん(現在は北海道大学化学反応創成研究拠点(ICReDD)スタッフ)があつまって9年ぶりの実行委員会を8月14日に「中国料理 侑膳」で開催.高瀬さんの次女(大谷のacademic grandchildrenのひとり)の紅梨さんも参加.ひさしぶりに集合して話をしているうちに10年ほど若返ったような気分に.みんなありがとう! イメージは左から,2017の討論会の懇親会の実行委員会3人/お祝いケーキ.
■ 2026年8月16日・《1599》「測りすぎ」読了 3  0
ジェリー・Z=ミュラー「測りすぎ―なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?」(みすず書房/2019・北大附属図書館書庫から借用)読了.原題は「「The Tyranny of Metrics(メトリクスの暴政・数値目標の圧政)」.そもそもパフォーマンスを数値として評価することは不可能ともいえるが,数値目標を設定することじたいは否定されるべきものではない.しかし往々にして,数値が目的化するために問題が生じるのはまちがいない.すくなくとも「イノベーション」は数値目標からでてくるものではなく,逆に「事前に設定された数値目標に合わせるように人の働き方を強制すると,ほぼすべての状況で基調な資質であるイノベーションと独創性を抑えこんでしまいがちだ(20ページ)」となる.イノベーションそのものを目標にするなら,数値目標は「どれだけなにもしないでいい時間があるか」しかない.
■ 2026年8月15日・《1598》道なき道 6  0
たまたまみたNHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で,警視庁の分析係の「神」として紹介されたのは警視庁捜査支援分析センター(SSBC)警部補の三浦達也氏.防犯カメラの映像から容疑者がのっている自転車を特定することが可能という.警官になっていらい犯罪に関する情報の分析が重要であることを確信するも,「現場主義」を信奉する周囲の賛同をえられず悶々としていたが,あるとき自転車の特定を依頼されてから,分析が重要視されはじめ,現在は警視庁管内はもちろん,全国の警察で自転車特定についての講義もするという.三浦氏の職場のパソコンの1つのモニタには.「道のあるところを行くな.道のないところに赴き,そこに足跡を残せ(Do not go where the path may lead, go instead where there is no path and leave a trail.)」というラルフ・ワルド・エマーソン(Ralph Waldo Emerson)のことばが壁紙になっている.RDB-PAS開発とおんなじだ.
■ 2026年8月14日・《1597》セイソン 1  0
「セイソン」から「セゾンカード」のポイント失効のおしらせなる詐欺メール.メール送信元の「セイソン」は問題外だが,本文も「永久不滅ポイントが有効期限をむかえる」というなんとも意味不明な表現.でもまぁ「9,435ポイント(ふつうにかんがえれば約10,000円)が失効する」といわれたら反射的に反応するひとがいるから,こんな一見して詐欺メールとわかるような「いいかげん」なメールにもひっかかるのか...どっちもどっちといえる.
■ 2026年8月13日・《1596》色素脱色反応 2  0
Topics in CatalysisからVolume 69, Issue 15-16の「Hybrid Nanomaterials for Sustainable Remediation of Formidable Chemical Pollutants」刊行のアラートメール.この特集の27報の論文のうち22報が光触媒反応で,そのうち16報が有機色素(タイトルにあるものだけでも,Crystal Violet,Methylene Blue,Rhodamine BとMethyl Violet)の分解.そもそも「Sustainable Remediation」だから機構はともかく色素が分解(おそらく実際にみているのは脱色で分解されているかどうかはわからない)すればいいのだが,それを「photocatalytic」というのはむずかしい.まぁそうはいっても,この「ながれ」はもはやとめられない.
■ 2026年8月12日・《1595》O−リング(つづき) 7  0
複数の依頼者からの逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)受託測定サンプルが,なぜかいずれもうまくいかない.おなじサンプルでもピークがでる場合とでない場合があるとか,測定中にRDB-PA信号強度が単調に減少してピークが検出されないとか...一連の不具合の原因がOーリングにあるとにらみ,O−リング(あるいは光音響(PA)セル内面)に付着(残存)するギ酸ではないかと推察したが,どうにも話があわない...ひょっとしてとおもって,使用しているバイトン(Viton/フッ素ゴム)製のOーリングをメタノールに浸漬させてみたら...なんと2倍以上の体積に膨潤.つまり,気体として導入されたメタノールがOーリングに徐々に吸収されて,(1)PA強度がしだいに低下(メタノール濃度がたかいほどPA強度はたかい),(2)測定後半でメタノールが残存している場合はピークが生じるが,のこってないとピークがあらわれない,ことになると推察.サンプルがチタニアやセリアの場合は,サンプルじしんがメタノールを吸着するのでほとんど問題はない(ただし測定開始直後にPA強度が低下することはある).そうだとしたら,RDB-PASを開発して10年以上のあいだ,このことに気づいていなかったわけで,そのことの方が「おどろき」だが,すくなくともこの時点ではっきりした(たぶん)のであれば,それはそれで幸運といえるかも(まだ仮説だけど...).イメージはメタノール浸漬で膨潤したO−リング(左のひとつが浸漬まえ).
■ 2026年8月11日・《1594》O−リング 1  0
おそらくギ酸とおもわれる光音響(PA)セルの残留物.いったいどこにのこっているのかとしらべてみたら,封止用のバイトン製O−リング(イメージ左)である可能性が高い.Geminiにたずねてみるとふつうのバイトンは,メタノールとギ酸のいずれでも膨潤すると(イメージ中)...つまり,Oーリングがギ酸を吸収してためこんでいる.桜シールのウェブサイトでさがしてみると,FFKM(パーフルオロエラストマー)のものであれば,メタノールとホルムアルデヒド,ギ酸のいずれにも耐性がある.1つ1,000円とバイトン製の10倍だがやむをえない.《その後のしらべで,O−リングだけではなく,セルの内壁への付着の可能性もあることが判明...さてさて》
■ 2026年8月10日・《1593》一体形LED 1  0
どのあたりの波長で電子トラップによる光音響(PA)信号がみえるか(電子トラップに電子がはいったときに増大する光吸収波長はどこか)をしらべるために開発した「PAS−UV−PAS」測定.現在この紫外光(UV)照射には朝日分光製のキセノンランプユニットをつかっている(イメージ左の右はし)が,あまりにもサイズ大きくかつ冷却ファンの音が大きい.UV LEDで代替するべく,RDB-PASの検出用のLEDとおなじサイズの一体型をさがしてもなかったが,LEDを付属のスター基板につければつかえるキットがあった(イメージ中)...が,日本では購入できない(コンプライアンスの問題とか...).てもとにあるものを分解してみたら(イメージ右),スター基板つきのLEDと集光レンズを手にいれれば入替え可能とわかったので,UV LEDとレンズを発注.それにしても,製品ではスター基板と放熱部品(イメージ中の6つの小穴があいたもの)のあいだには放熱グリースが塗布されていなかったのは意外だった.
■ 2026年8月9日・《1592》2018年8月 1  0
クロニクルの「きょうとおなじ日」をみると,記事がなかった(イメージ左).管理ページではタイトルが「触媒学会から感謝状をいただきました」となっているが,記事そのものがないため非表示になっていた.しらべると,2018年8月ではほかに[《6日》TOCAT8の企業ブースで電子トラップ研究コンソーシアムの展示]と「《30日》イノベーションジャパンで電子トラップ研究コンソーシアムの展示」のタイトルだけがはいっていた.さがしてみると当時の写真もでてきたので,「《2026年8月に遡及入力》」のコメントをつけて復元してみた(イメージ右).
■ 2026年8月8日・《1591》層状チタン酸 3  0
きょうの論文は「Ohtani, B.; Ikeda, S.; Nakayama, H.; Nishimoto, S.-i. Shape- and Size-Selective Photocatalytic Reactions by Layered Titanic Acid Powder Suspended in Deaerated Aqueous Alcohol Solutions. Phys. Chem. Chem. Phys. 2000, 2, 5308-5313.[HLE2000]」ひとつ.京大の鍵谷研(のちの西本研)で大学院生が合成してくれた層状チタン酸の光触媒活性が,基質であるアルコールのサイズによって極端にことなることをしめした論文.透過型電子顕微鏡(TEM)観察でここまできれいに薄片状の粒子がみえるということは,逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)で測定したらおそらくおもしろい結果がでそうで,サンプルがのこっていないのがなんとも残念なところ.
■ 2026年8月7日・《1590》トワイライトエクスプレス 3  0
業務日誌(イメージ左)をみると,1994年(京大工学部助手だった)のきょう,光電気化学研究懇談会(北大)と科研費総合研究班会議で滞在(8月5日にはススキノで懇談)していた札幌からトワイライトエクスプレス(イメージ右)にのって(おそらく糸魚川経由で),翌日からの「電子または光のかかわる触媒化学夏の研修会」に出席するため長野へ移動.札幌までが空路だったのかどうかは不明.帰路は列車名は不明だが8月10日に「列車中泊」で京都に帰っている.おそらく,出張ではなく,自費で移動していたのかもしれないが記憶も記録もない.いずれにしても,ある意味でいい時代だったともいえる.
■ 2026年8月6日・《1589》光音響セルの残留物 3  0
一昨日のつづきでおなじサンプルでもRDB-PAスペクトルの再現性がない問題.実験ノートをよくみると,そのシリーズのサンプルでちゃんとERDT(電子トラップ密度のエネルギー分布)にピークがでたケースがいくつかあって,その場合使用した光音響(PA)セルが(1)しばらく(1週間以上)つかっていないか,(2)標準チタニアサンプルについて長時間の測定をおこなったもので,(2)の場合にはその翌日に使用.逆に,明確なERDTピークがえられた翌日にはおなじサンプルでもほとんどピークがえられないことが判明.つまり,そのシリーズのサンプルを測定したあとになんらかの残留物がセル内にのこり,これがRDB-PAS測定を妨害している可能性.測定後のセルにチタニアサンプルをいれて空気下でキセノンランプのUV光(PAS-UV-PAS測定で使用)を照射したところ,空気中にもかかわらずチタニアがグレーに着色した.《もっとも可能性がたかいのはギ酸か...》
■ 2026年8月5日・《1588》巡査 1  0
あいかわらずやってくる詐欺メール.先日来たのは,文面はまともで,[確認]と称してパスワードなどを入力させるためのリンクはちゃんと「偽装」されていて一見まともに見える.「from」も一見まともそうなアドレス...なのだが,問題はSubject.「巡査」って...いちおうGeminiに警察官以外の(たとえば「巡回して精査する」みたいな)意味がないかとたずねてみたが,Wikipediaとおなじく警察官以外の意味はない.
■ 2026年8月4日・《1587》メノウ乳鉢 3  0
スロベニアの研究者からおくられてきた粉末サンプルの逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)測定で,ピークがでたりでなかったり...キセノンランプのオゾン除去フィルターやPAセルのもれ,マイクロフォンの感度低下,測定まえのメタノール飽和窒素通気の際のメタノール濃度不足などさまざまな原因を想定して多数の測定をおこなったが特定できず.念のためとおもって,ホルダーにサンプルを充てんするときのおしつけ「圧力」をふだんよりつよくしてみたら,なんと再現性よくピーク出現...ということは...このサンプル粉末の基材はアルミナなので充てん時に一種の磨砕がおこって微粒化している可能性あり.PA測定時にサンプルを希釈するためだけに容器としてつかっていたメノウ乳鉢で磨砕すればよいのか.《ここまでたどりつくのにゆうにひと月かかった=とおもっていたら粉砕の有無が原因ではなかった...ならばなに?》
■ 2026年8月3日・《1586》色素脱色反応 3  0
ResearchGateから,有機色素分解(脱色)は可視光照射下の光触媒活性の評価には不適切であることを報告した大谷研究室からの2つ論文「YAN2006」と「HCHOL2022」がさいきんの論文「Enhanced photocatalytic degradation of rhodamine B by a novel MT-TiO2/Bi2S3 composite under simulated solar light」に引用されているとのメール.タイトルからみても2つの論文は引用できないはずだが,論文をみると,「Conclusion」のまえにさいごの引用文献として上記の2つがあげられていて,「色素増感機構の可能性があるが,SIにしめすように可視域に吸収がない化合物の分解にも活性があった(からだいじょうぶ)」との記述.おそらく審査員の指摘によるものとおもわれるが,これは論理のすりかえで,タイトルにある色素分解(実際にみているのは脱色)の活性は依然不明のまま.2つの論文にも書いてあるが,色素増感機構の関与の有無は作用スペクトル(action spectrum)測定以外では検証できない.
■ 2026年8月2日・《1585》西向く侍 2  0
大谷研究室クロニクル(定年退職して1,500日以上たつというのにまだ存在...)には,「いいね」にあたる「!」 ボタンと「?」がついている(でもほとんどだれもクリックしない)のだが,数すくない閲覧者から,6月の記事のひとつで「!」をクリックしたら「エラー表示になる」とのご指摘.スクリプト(プログラム)をチェックしてみたら,おそらく月の最終日をもとめるルーチンの不備.2月の最終日はうるう年とそれ以外でそれぞれ29日と28日になるようにしていたが,小の月の場合はチェックしていなかった...なんと数年間のあいだ「西向く侍(のうちの2月をのぞく)」の場合には「!」でエアラーが発生していたのであった...やれやれ.
■ 2026年8月1日・《1584》HCHOL 2  0
きょうの論文でもっとあたらしい「F. R. Amalia, M. Takashima* and B. Ohtani, Are You Still Using Organic Dyes? Colorimetric Formaldehyde Analysis for True Photocatalytic-activity Evaluation, Chem. Commun., 58, 11721-11724 (2022).」[HCHOL2022]は,有機色素を基質とする可視光照射下での色素脱色(分解としている論文が多いが実際には脱色)では色素増感機構を排除できないので光触媒活性の評価にはつかえないことをしめした上で,比色分析で定量できるホルムアルデヒドが基質あるいは生成物となる反応をつかえば,色素とおなじように分光光度計だけで速度を評価できることをしめした論文.先行する文献「YAN2006」のタイトル「Is methylene blue an appropriate substrate for a photocatalytic activity test?」の疑問文が,「メチレンブルーが適当」と誤解されることが多いので,今回は疑問文でも「まだ有機色素をつかっているの?」としてみた.効果はいかに...
■ 2026年7月31日・《1583》Phase III 1  0
逆二重励起光音響分光法(RDB-PAS)では,励起連続光の波長を長波長側からスキャン(走査)しながら,変調光による光音響(PA)信号を記録する.開発当初は,各波長での待ち時間を一定にしていた(Phase I)が,光強度がよわい波長ではじゅうぶんに信号が飽和しないので,強度の逆数に比例する待ち時間とする方式(Phase II)をながらく使用.その後,PA信号が飽和するまで待つというPhase IIIに変更して現在も運用中.この場合,最大待ち時間を設定する必要があるが,当初は1800 s,その後3,600 sを標準として,これで打ちきりになることはほとんどなかったが,きょうは時間がかかりそうなサンプルなので7,200 sにしてみたら,もっともながい待ち時間の波長はぎりぎ6874 sであった...というそれだけのはなし.
■ 2026年7月30日・《1582》国際会議 2  1
7月末というのは(すくなくとも化学系では)国際会議が開催される頻度がたかいようで,そのひとつの「太陽光エネルギーの化学的変換と貯蔵に関する国際会議(Interanational Symposium on Photochemical Conversion and Storage of Solar Energy(=IPS)」に関連して,7月30日の記事がおおい.2000年: アメリカコロラド州スノーマスでの第13回(「13」をきらってか)IPS-2000では池田茂助手(当時)が講演.2012年: アメリカカリフォルニア州パサデナで開催されたIPS-19ではプレナリーレクチャー.2014年: ベルリンで開催のIPS-20で講演.2018年: 中国合肥で開催されたIPS-22でプレナリーレクチャー.2024年: 広島で開催されたIPS-24(International Conference on Artificial Photosynthesis-2024 (ICARP2024)と合同開催)でも講演.写真は左から,IPS-19/IPS-22/IPS-24の講演風景.
■ 2026年7月29日・《1581》cat.hokuda.ac.jp 1  0
いつもの詐欺メールだけど,レイアウトなどに工夫のあとがみられる.しかし,マイページのURLが,「.com(しかもフェイクではなくURLをそのまま記載)」だとか,電話番号が「0120-0000-0000」「03-0000-0000」 だとか,いろいろと「手ぬき」があってとてもだれもひっかかりそうにない.そもそも,「ac.jp」のメールアドレスについての連絡がその機関のメールアドレス以外からくるはずがない.こんな詐欺メールを送るなら,民間のアドレスに限定した方がいいとおもうが,たぶんそんなことは問題ではないのだろう.
■ 2026年7月28日・《1580》「インテリジェンス関ヶ原」読了 2  0
北大附属図書館の新着コーナでみつけて借りてきた本郷和人「インテリジェンス関ヶ原」(文春新書/2026)読了.わずか半日ほどで決着がついた関ヶ原の戦いは,武力よりも事前の調略戦すなわちインテリジェンスでほぼ勝敗が決していたというのが著者のみたて.調略は豊臣秀吉の「とくいわざ」だったようだが,やはり徳川家康の方が一枚うえ.おもしろかったのは,調略か武力かのバランスはコストできまるもので,無血つまり調略は,武力の損失はないとはいえその後の安定のためにはコストがかかるというはなし(第八話「無血というコスト」・99ページ).秀吉がおこなった朝鮮出兵は,無血で臣従させた家臣に配分すべき領地(コスト)をもとめていたともいえるのか.
■ 2026年7月27日・《1579》一種の詐欺 1  0
スマートフォンでLINEの「talk」をみていると上部に広告がはいる.ここ数日はイメージ左のようなものが表示されていて,システムからの表示にみえる.クリックしてみるとイメージ右のような表示になって,これもまたあたかもシステムの表示.実際には,アプリケーションのサイトにいくのだが,このような表示形態は一種の詐欺行為ともいえる.いつのころからかわからないが,iPhoneに表示される歯車形の「設定」のアイコンを広告に使用するのは合法なのか.Geminiにたずねてみたら,「Appleの公式デザインをそのままコピーして使用したり,Appleと関係があるように誤認させたりする行為は違法や商標権・著作権の侵害となる可能性があります」,さらに「ユーザーに「スマートフォンのシステム機能である」と誤解させるような騙し絵(フェイクUI)スタイルのバナー広告はLINEの広告掲載ガイドラインで明確に禁止されています」と.
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